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Posted by ミリタリーブログ at

2021年12月19日

SIG Mk25のデコック異常


快調作動で壊れにくい上、格好良くてお気に入りのタナカのSIG Mk25ですが、デコッキングレバーを操作すると、なぜかマガジンが抜け出るという不具合が発生するようになりました。

当方、タナカのSIGクラシックPシリーズは何挺も所有していますが、こんな現象初めてです。

グリップパネルを外して原因を探ります。


デコッキングレバーを下げると、マガジンキャッチを押さえつけているマガジンキャッチストッパーというパーツに干渉、これでマガジンキャッチが僅かに押され、結果としてマガジンがリリースされてしまうようです。
ストッパーを少し曲げれば解決しそうですが、このパーツは焼き入れされているようで硬いために、曲げようとすると折れてしまいます。
さて、どうしようかなぁと思っていたところ、ミリブロでも有名なオラガバニストさんから神の啓示があり、ストッパーの裏側(フレームに向いている側)を削って肉薄にしてやると良いとの事です。


この通り削って薄くしました。
このストッパーというパーツは、マガジンキャッチに引っかけてあり、それをグリップパネルで押さえつける事によってマガジンキャッチが飛び出して来ないようになっています。
この写真の部分を削って薄くすると、通常時のマガジンキャッチの押し付けが僅かに浅くなります(視認できないレベルですが、左側に少しだけ飛び出るという事です)。これによって、マガジンキャッチがマガジンに深くかかり、マガジンの抜け落ち防止が期待できます。
あまり薄くなるまで削りすぎると強度不足になりそうなので、マガジンキャッチ側も少し削りました。

矢印で示している箇所が、ストッパーと接する部分なので、ここを削るとマガジンにより深くかかるはずです。

試したところ明らかに効果があり、マガジンが抜けにくくなりました。
しかし数回のデコッキングに1回は同様にマガジンが抜けてしまうので、完璧ではありません。

ストッパーに干渉するのは、デコッキングレバーの、赤丸で示した箇所です。擦れた跡もあります。

Mk25のデコッキングレバーは、従来のSIG P226とは異なる専用パーツで、たしかタナカはMk25をモデルアップした際に新規で作ったはずです。そのために従来のP226とは、若干形状が違ってしまったのか?あるいは防錆のための特殊なコーティングが施されているので、その塗膜の厚みによってストッパーに干渉しやすくなっているかも知れません。
いずれにせよ、ここがストッパーと干渉しなければマガジンキャッチを押してしまう事もないわけです。
デコッキングレバーを削って失敗すると高くつくのと、せっかくのコートを落としてしまうのは忍びないので、このレバーが触れるストッパー側を削る事にしました。

先ほどとは逆の面です。


デコッキングレバーと接触していた箇所を薄くした事で、ほとんど干渉しなくなりました。
グリップを装着して実験したらまったくマガジンが抜けなくなったので正解と判断。デコッキングレバー、ストッパーとも接触する面をコンパウンドで磨いてツルツルにし、オイルを塗布してグリスアップしました。
これで完璧!めでたしめでたし。

  

Posted by Red at 20:14Comments(4)モデルガン

2021年12月15日

タナカ版ハイパワーは実現するか?

先日、タナカがトカレフを開発しているらしいという記事を書きましたが、タナカの公式ブログによると、どうやらブローニングハイパワーにも取りかかっているみたいです。ガスガンもモデルガンもやっているとの事!

タナカにハイパワーのモデルガン化を希望する声は定期的に聞こえて来ます。
マルシンがあるじゃんと思うかも知れませんが、マルシンのは中田商店製が原形と言われていますので設計が大変古く、目の肥えた現代のマニアには物足りなく感じるようです。

こちらはタナカのガスガンです。

確かにシェイプが実銃に極めて近く、グリップも実物が無加工(もしくは小加工)で付くので、真のハイパワー愛好家ならタナカ版を求めるのは当然だと思います。

モデルガン化に際してネックとなるのは、やはり耐久性でしょうか。ハイパワーは金属だから成立するような薄い箇所もあり、発火の衝撃に耐えられるかが課題だと思います。

また、実銃の形状を忠実に再現しているが故に、エジェクションポートがとても小さいのも問題になるでしょう。
下の写真はタナカのガスガンと、EVO2カート。

空ケースを排出するのは問題なくても、弾頭付きとなると結構厳しそうです。

ちなみに、マルシン製はエジェクションポートを拡張する事で対処しています。

上がマルシン、下がタナカ。
マルシンはビジランテで、タナカはMkIIIなので形状が異なりますが、大きさの違いは分かると思います。
タナカもモデルガン化される際には、このようなアレンジがあるかも知れません。

ハイパワーは様々なバリエーション展開ができるという点で、メーカーにもメリットがあると思います。
定番のミリタリーやコマーシャルも需要があるでしょうが、自分としてはマルシンがラインナップしていないMkIIIの登場に期待します。
さらに言えば、いま実銃の世界で話題沸騰中のスプリングフィールドアーモリー製ハイパワーことSA-35なんかも…。

ああ、妄想が膨らみますね。

タナカの場合、情報が出てから何年も製品化しないという事はあまり無いので、ハイパワーもトカレフも、来年中には手にできるかな???楽しみです!
  

Posted by Red at 00:01Comments(8)モデルガン

2021年12月08日

ウィルソン92Gへの道(5)完成編

ウィルソン92Gへの道(1)
ウィルソン92Gへの道(2)
ウィルソン92Gへの道(3)
ウィルソン92Gへの道(4)

というわけで、マルシンM9A1をベースに作ってきた、Beretta/Wilson 92G Brigadier Tactical(ベレッタ/ウィルソン92Gブリガーディアタクティカル)が、ついにようやく完成しました。


ベレッタ92F(S)は、誰もが認める人気と実力を持つ銃ですが、80〜90年代にスクリーンで多用されまくったために、だいぶ使い古された感があります。
ベレッタはもう見飽きた。
そんな2000〜2010年代に、心惹かれるベレッタを2挺、目にしました。
1つはベレッタ90-TWO。曲線を多用して92F系をリモデルした銃で、流線型が優雅で美しく、未来のベレッタという印象でした。
そしてもう1つが、このベレッタ/ウィルソン92Gブリガーディアタクティカル。
初めて見た時の印象は鮮烈でした。これほど美しく戦闘的なベレッタを見た事がありません。

まず、1911の高級カスタムで知られるあのウィルソンコンバットが、ベレッタをカスタムしたというだけで堪りません。
同社の創設者であるビル・ウィルソン氏が、実はベレッタの愛好家であるという事もこの時に知りました。そんなビル・ウィルソンが「理想のベレッタ」を目指してカスタマイズした結果、すでに前時代の産物だったベレッタ92F系が、現代でも十分通用するタクティカルガンに変貌していました。
ウィルソンコンバットは、この92Gブリガーディアタクティカルを皮切りに、コンパクトモデルのセンチュリオンや、ストレートグリップのバーテックなども発売しましたが、自分は第1弾である92Gブリガーディアタクティカルこそ最高の美しさと力強さを併せ持つと感じます。だからマルシンがM9A1の発売を発表したと同時に、それをベースにこのモデルを作ると決定しました。ちょうど1年前でした。

ベレッタのスライドに、ウィルソンコンバットのシンボルマークが刻まれているとか、失禁ものです。

製作を決めた時には業者に刻印してもらうつもりでいましたが、安物ながらレーザー彫刻機を買ったので自分で入れる事ができました。
独特な形状のリアサイトは3Dプリントによる造形です。


バレルはカットダウンされ、リセスドクラウン、つまり一段下がった形状。
やや削りすぎた感もあるので、バレルはもう1本ぐらい作ろうと思います。
フロントサイトはノーマルのままですが、実銃にはトリジコンサイトが奢られています。実物やレプリカでも手に入れば載せたいところですが、形状はノーマルとほとんど変わらないので、このままでも気になりません。


ピカティニーレイルを備え、G10グリップを纏う事で現代銃の印象となり、そこへグリップ前後のチェッカリングが組み合わさって凄まじい殺気を放っています。
こうなると「イカツイ銃」になってしまいそうですが、ラウンド形状のトリガーガードと、伝統のオープントップスライドによって、美しさが保たれているのが、このカスタム銃の素晴らしいところです。

ブリガーディアスライドは本来、重量アップによるリコイル軽減を狙ったもの(ベレッタ社は認めませんが、破断対策も)であり、見た目よりも質実剛健な物であると考えられますが、自分にはノーマルのスライドよりも艶っぽく見えます。


大型のマガジンキャッチは、実際に操作してみると驚くべき使いやすさ。グリップを握り直す事なくアクセスできるため、素早いマグチェンジを実現しています。小さなマグキャッチはベレッタの欠点の1つであり、それを解消しているのです。


スケルトンハンマーは、マルシンのCQB用をそのまま流用しました。
実物の写真を見ると、もう少し肉厚です。これは内側に肉盛りすれば出来ると思いますが、自分はこれぐらいのシルエットのほうが好みです。肉盛りはいつでもできるので、しばらくはこのまま使いたいと思います。


ホールドオープンした状態。
らせん状のフルートが入ったウィルソン製のリコイルスプリングガイドは、辛うじて再現しました(笑)。
こちらもいずれキレイに作り直したいところです。


レールとトリガーガードの間のクビレた形状は、最も苦労しました。
いくら削っても正解に辿り着かない気がして、そうこうしているうちに削りすぎてしまうという危険を感じたため、よきところで切り上げました。

というわけで、ベレッタ/ウィルソン92Gブリガーディアタクティカルの製作は、これにて暫定完成です。

「暫定」という事は、まだこの後も作業は続くわけです。
前述したハンマーのリアル化や、リコイルスプリングガイドの作り直しもそうなのですが、最大の課題は「G化」です。
今回は外観の再現を目指してカスタムしたので内部機構は触っていませんが、ベレッタ92Gは本当は「デコッキングオンリーモデル」です。つまり、コントロールレバーを下げてもセフティポジションでは保持されず、SIGのように自動的に跳ね上がって戻るのです。マニュアルセフティを廃する事で、ベレッタは理想のコンバットガンになります。コントロールレバーの軸にスプリングを追加するという仕組みも分かっているので、ぜひG化に挑戦したいと思います。

自分の願いとしては、このモデルをマルシンやどこかのカスタムワークスに製品化してほしいです。
正直、「M9A1のトリガーガードを丸めて、ブリガーディアスライドを乗せればできるでしょ」と軽く舐めていたので、アチコチ加工しなければいけないと判明する度に愕然としました(笑)。
自分の趣味はカスタムする事ではなくモデルガンで遊ぶ事ですので、これぐらいのカスタムをしただけで疲労困憊。
ミスター1911が作り上げた究極の臨戦ベレッタはとっても魅力的なので、プロが作ってくれたら、ぜひ1挺購入したいです。
  

Posted by Red at 18:12Comments(4)モデルガン

2021年12月06日

ウィルソン92Gへの道(4)

マルシンM9A1をベースに、ウィルソンコンバットのカスタムベレッタを作って参りましたが、完成一歩手前です。

ウィルソン92Gへの道(1)
ウィルソン92Gへの道(2)
ウィルソン92Gへの道(3)


前回、塗装したスライドに、赤ポッチを入れました。
難しい作業ではありませんが、丁寧に塗装したスライドに赤塗料を垂らしたりしたら目も当てられないので慎重に行いました。


金属パーツは焼き付け塗装です。
焼き付けは何度もやって、だいぶ慣れました。普通の塗装では得られない安心感のある食い付きです。

前回、手でスパイラルフルートを彫ったガイドロッド。

塗装したら、ヒドかった仕上がりが少しだけ誤魔化せました(笑)。
ほとんど見えないので、暫定用としてはこれで十分。キレイに作る方法は引き続き模索します。

さて、いよいよ大詰め。ウィルソンオリジナルのリアサイトと大型マグキャッチを作らなければいけません。

ウィルソンコンバットのオフィシャルサイトより画像を拝借

まずはリアサイトから。
これは3Dプリンタで作ると最初から決めていて、M9A1の発売よりも前に設計は完了していました。
しかし問題となったのは、背面に入っている細かい横グルーブと、右側面の「WILSON」という文字です。これも3Dプリンタでキレイに造形できれば楽なのですが、試作してみるとこんなに細かい模様はうまく再現できず、潰れてしまいます。

そこでグルーブも刻印も入っていない物を3Dプリンタで作り、

後加工する事にしました。


横グルーブは目立てヤスリを使って掘ります。

そして「WILSON」の文字はレーザー彫刻機で刻印します。


表面を整え、塗装して出来上がり。

ディテールが甘いというか汚く見えるかも知れませんが、この写真はかなりの接写である事をご認識ください。
お持ちのベレッタを見て頂くと分かると思いますが、ベレッタのスライドトップはリアサイトが乗る幅がとても狭く、従って他の銃に比べるとリアサイトはすごく小さくなります。このリアサイトもめっぽう小さいです。
だからアップで撮るとアラが目立ちますが、肉眼では表面の凸凹や傷などもほとんど見えません。…と、自己弁護。

続いては大型のマグキャッチです。
これは、そのものズバリのカスタムパーツが、東京マルイのエアガン用としてNOVAから発売されています。

こちらを加工して組み込もうと思ったのですが、実際に買ってみるとマルシンのとは結構形状が違って、加工が大変そうなので諦めました(笑)。
しかしせっかく買ったので有効活用しようと思います。


ボタン部分の型を取ります。


その型に、金属系のパテ・ジーナスを入れます(最近、大活躍)。

ジーナスの入った型に、マルシンのマグキャッチを突っ込みます。

固まったら型から出し、はみ出た部分などを削り落として完成。

このようにダイジェストで書くと簡単に出来たみたいですが、実際にはうまく材料が回らなかったり、傾いて出来てしまったりと何度もトラブルに見舞われ、5回ぐらいやり直してようやくこれが出来ました。
これも焼き付け塗装します。

そして一番重要な(?)グリップパネルです。
これは本物を入手できました。

ウィルソンコンバットのメダリオン入りG10グリップです。
一応、ウィルソンの製品という事になっていますが、作っているのはVZ社です。
数年前にNOVA製のレプリカは流通していましたが、実物を扱っているショップは国内では見当たりませんでした。
そこで輸入グリップに強い中野のWhite Rookに依頼して本国から取り寄せて頂きました。
発注したのは確か春頃です。ようやく出番が来ました(笑)。


さあ、やっとここまで来ました。あとは組み立てだけです。
というわけで、次回は完成編です。
  

Posted by Red at 18:47Comments(3)モデルガン

2021年12月03日

ウィルソン92Gへの道(3)

マルシンM9A1をベースに、ウィルソンコンバットのカスタムベレッタを作る第3回。

ウィルソン92Gへの道(1)
ウィルソン92Gへの道(2)

前回までにフレームの形状を作り、刻印を入れるところまでいきました。
こうなるともうほとんど完成したも同然。
あとは一部のオリジナル形状パーツを完成させ、塗装するだけです。

とりあえずスライドとフレームを塗装しました。

塗料はブラックスチール(キャロム)とダークパーカー(インディ)です。
ズボラな自分にしては、いつになく慎重に塗装しました。


見た目を良くしたいので、コントロールレバーやスライドストップなどの金属パーツも一度塗料を剥いで塗装しなおします。

トリガーも延長しました。

これは別にウィルソンカスタムだからというわけではなく、マルシンのトリガーがやや短いからです。
以前、知り合いに作ってもらったのがとても良かったので、真似してジーナスを盛って作りました。これに焼き付け塗装をするわけですが、ジーナスが熱に耐えられる事も確認済みです。

順調に製作が進んでいたところで…
気付いてしまったんです!
ウィルソン92Gは、ウィルソンコンバット製のリコイルスプリングガイドが組み込まれているという事を!!
↓がそのウィルソン製のガイドロッドです。

ウィルソンコンバットのオフィシャルショップより画像を拝借
らせん状の溝が彫ってある!
やだーーー!なにコレーーーー!
これやらなきゃいけないの!?面倒くさーい!
実際には、スライドがホールドオープンした状態でしかこの溝は見えないわけで、それもダストカバーに隠れてほぼ見えないからやらなくてもいいんですけど…。
しかし、ウィルソンカスタムならではのポイントなので、一応チャレンジしてみます。

どうやって彫るのかよく分かりませんし、手持ちの貧弱な工具でキレイにできるとも思えませんが、とりありずハンドリューターで彫ってみます。


…汚い(笑)。
手作業じゃあやっぱり無理よね〜。
まあスライドオープンしても、先端のほうが少し見えるだけ。妥協してノーマルのままにしてもあまり問題ない箇所なので、ひとまずこんなところにしておきます。これが出来ないために銃が完成しないのは嫌だし。
しかし引き続きキレイに作る方法は模索していきます。

あとはオリジナル形状のリアサイトとマグキャッチを仕上げ、塗装したら完成です!
  

Posted by Red at 22:21Comments(4)モデルガン