2023年05月19日

コルト ディテクティブスペシャルR-model


タナカからコルト ディテクティブスペシャル2nd issue "R-model"が発売されました。
ディテクティブが最初にモデルガンとして発売されたのが2010年(ABS製)、その後 HW版やジュピターフィニッシュなどのバリエーションがリリースされましたが、おそらく最後の発売から10年近く経過したのではないかと思います。
マニアは再販されるのを長らく待っていたし、しかもコルト病対策を施した"R-model"として戻って来たとあって、メーカーや問屋の想定を上回る注文数だったようです(5月出荷分は予約完売、足りない分は来月出荷されるようです)。

パイソンで好評だったR-modelは、シリンダーが回らなくなるコルトアクション特有の問題を克服したモデルでした。今回のディテクティブでも、内部パーツが見直されて作動不良を防いでいるようです。
しかし、内部だけでなく外観も変化しているので確認したいと思います。


バレル右側の刻印。書体が微妙に変更されています。
このマズルフェイスこそまさにスナブノーズです。


左側面の刻印とフロントサイト。
サイトにはセレーションが刻まれました。

フレームトップには、極細のセレーションが刻まれています。

視力が弱い人は肉眼では認識できないほど繊細なセレーションです。フロントサイトとここのセレーションが、今回の製品における外観上の一番の特徴と言えるでしょう。


ランパントコルトの刻印は、やや後方に移動しました。
今回タナカが「2nd issue」と銘打ったのは、刻印位置やセレーションなどの時代考証をきっちり行ったからだと思います。当時のモデルを忠実に再現しているのでしょう。


ヨークの裏側にあったSPGやTANAKAの刻印は、グリップパネルを外したところに移動しました。
ちなみにグリップはウェイト入りの木グリも同時に発売されています。


装弾数は6発。
S&Wのチーフよりも1発多く、Kフレームよりも薄く小さい。
この他にないスペックがコルトDフレームの魅力です。


シリンダーは確実に動き、ダブルアクションの場合はハンマーが落ちる直前にロックされます。
パイソンほどスイートなアクションではありませんが、確実に、そして永続的に動く事こそがこのモデルを待っていたユーザーの求めるところです。動く事は分かりました。あとはいつまで動き続けてくれるかです。タナカの事だから入念な耐久テストを行っていると思いますので期待しています。

サイドプレートを外した状態。

コルトアクションのメカが再現されています。
前モデルを持っている方は、特にボルト(シリンダーストップ)の形状などを確認したいと思います。が!ボルトにアクセスするためには結構色々なパーツを外す必要があります。その分解/組み立てをしたせいで動かなくなったら嫌なので、しばらくはいじらないでおきたいです。そっとフタを閉めました(笑)。せっかくタナカが動くようにしてくれたので当分このまま遊びます。


セレーションの再現や、確実な作動など、ファンの期待に応えた製品だと思います。箱もカッコイイ!
メーカー希望小売価格は税込み38,280円。リボルバーでこの価格は高いと感じる人が多いでしょう。しかし物価高騰が続く現在では当然の値上がりだと思いますし、待っていても今後値下がりする可能性はおそらくないでしょう。つまり今が底値。「これが3万円台で買えたなんていい時代だったなぁ!」という時代が来るかも知れません。待ってた人は今買うしかありませんね。

  

Posted by Red at 22:52Comments(6)モデルガン

2023年05月18日

タナカ新製品【コルトディテクティブスペシャル】ライブ配信


本日23時より、タナカの新製品“コルト ディテクティブスペシャル R-model”の開封の様子をライブ配信します。

お時間のある方はお付き合いください。チャットにてご参加頂けると嬉しいです。

ライブ配信枠の直リンク、もしくは当方のYouTubeチャンネルトップよりお入りください。

※ライブ配信中に、YouTubeに銃器と勘違いされて強制終了される可能性がありますが、予備枠を設けてありますので、途中で配信がストップしたら説明文の下にあるリンクより予備枠に移動をお願いします。

※アーカイブは数日後に削除します。


追記:案の定、配信中に強制終了されました。いつもなら予備枠に移動して配信を再開していたのですが、仕様が変更されたようでライブ配信機能がロックされ、再開できませんでした。

  

2023年05月16日

BWCをCPカートで撃つ


BWCのガバメントは、同社オリジナルのダブルキャップカートを使う仕様です。とても優れたカートですが、一般的なCPカートを使いたい場合もあり、時と場合によってどちらのカートでも使えるようにしたいと以前から考えていました。

まずはデトネーターを製作しました。

一番上がBWC標準のダブル用、真ん中は寸法を確認するために自分の3Dプリンターで出力したもの。問題なかったのでこれを3Dプリントサービスでチタン製に仕上げてもらいました。
全長は44.5mm、後端(インサート側)からカートストッパーまでの距離は29.5mmです。

デトネーターができればそれでOKと思いきや、そうではありません。
一般的なCPカートをBWC/GM-7のバレルに入れると、リムが飛び出た状態になります。

カートはここまでしか入りません。
タニオ・コバのGM-7ならブリーチフェイスが窪んでいるので、これでも問題ありません。
しかしBWCのブリーチフェイスは実銃と同様にフラットです。

これだと閉鎖しません。
ちなみにBWCのカートは一般的なカートと比べて全長が若干短く、このバレルにもすっぽり入ります。
一般的なCPカートが入らない原因は、デトネーターを支える4本のラグに当たってるからです。

ココを削ってカートが奥まで入るようにする必要があります。
やり方は単純に、リューターを突っ込んでグリグリと削るだけです。


カートがチャンバーにすっぽり入るようになりました。

スライドストップレバーの、マガジンフォロアーに掛かる部位も内側を少し削ります。

CPカートを使うと弾頭部分が当たる可能性が高いからです。

加工は以上。スプリング類はBWC標準のままです。
シリーズ'80 1991に、C-Tecのマイルドキックを装填して発火テスト!

快調に作動しました!
元々パワーの強いBWCカートに堪えられるので、CPカートでもオーバーパワーではありません。
なお、バレル内のラグを削りましたが、BWCカート使用時はデトネーターのカートストッパーで止まるため、奥に入りすぎる事はありません。
これでTPOに合わせてダブルキャップカートと、普通のCPカートを使い分ける事ができるようになりました。他のBWC製品のバレルも順次加工していこうと思います。

  

Posted by Red at 00:38Comments(2)モデルガン

2023年05月08日

C-Tec Wキック+P .50AE/9mm

C-Tec製の『Wキック+P』というカートについて、その.45ACPバージョンをV10バレル製作の記事で紹介しました。

同ブランドのWキックカートと構造的には大差がありませんが、インナーFピンの頭に小さな窪みがあり、ここにシリコンオイルを垂らしておくと凄まじいマズルフラッシュを実現する大変おもしろいカートです。



これの.45以外のカートも購入したので紹介します。
まずは.50AEです。

使用する銃はもちろんデザートイーグル。専用のデトネーターも購入する必要があります。

カートの構造は.45ACPと同じで、一般的なCPタイプにオイルポケットのあるインナーです。

インナーにシリコンオイルを垂らすのは意外と難易度が高いので、自分は以前、漏斗(じょうご)のような物を製作しました。
すると、オイルはスプレーではなく液体タイプを使用し、シリンジ(注射器)を使用してはどうかとのアドバイスを頂きました。なるほどなぁ!と思いつつも、これ用にわざわざ注射器を購入するのも何だか…と二の足を踏んでいたところ、川崎緑さんのYouTube動画で、プラリペアのニードルが使えると紹介されているのを見ました。プラリペアのニードルは余ってるのでこの方法を採用!

これで確実にインナーのポケットにオイルを注入できます。

というわけで、デザートイーグル発火!

凄まじい火球と轟音を吐きだし、重いリコイルショックが襲ってきます。
もう実銃撃ってるみたい!これはスゴく楽しい!
作動も快調でジャムは起きないし、パワーもうまくコントロールされていて銃が壊れる心配もなさそうです。

そして.50AEに続いて発売されたのが、9mmです。

これまでのCPタイプと違い、複雑怪奇な構造をしています。
組み立ても複雑で、これまでのモデルガン用カートリッジではなかった構造です。


まずはリム側ケースにプライマー部分と火薬をセット。


その上に先端の尖ったスリーブを、尖ったほうを下向きにしてセット。この下の部分がFピン(前撃針)となり、さきほどセットした火薬を発火させます。


その上にインナーをセット。このインナーはピストンの役割のみで、Fピンではありません。
そして上のポケットに例によってオイルを垂らします。

あとはブレット側ケースをねじ込んで完成。う〜ん、複雑。
若干組み立てには手こずりますが、多くのモデルガンで使用できるのが魅力です。
デトネーターは現在までにタナカSIG P220/226用、SIG P228用、グロック用、トカレフ用、マルシンM9用、KSC93R用が発売されています。他の機種用も順次発売されるでしょう。

いくつか試しましたが、調子が良いのはP228とマルシンM9です。

マルシン92FSの発火様子。
15発のハイキャパシティを、この迫力で連射できるのは爽快の一言。
今後もこの+Pシリーズの展開に期待です。


  

Posted by Red at 16:52Comments(0)モデルガン