2022年10月28日

ワルサーPPK/Sと新カート(マルシン)

マルシンからワルサーPPシリーズが再販されました。
いわずと知れたマルシンのロングセラー商品です。
自分はPPK/Sを持っていなかったのでHW版を購入しました。


最近のマルシンは、ただ再販するだけでなく毎回何らかのアップデートを施してくれます。
今回は箱がリニューアルされた他、スライドからマルシン刻印が消え、左グリップを外したところに移動しました。


これだけの事でも通常の状態では玩具的な刻印が見えなくなり、外観のクオリティアップです。
またカートがリニューアルされた事で内部も少し改良されているようですが、今のところどの辺が変わったのかはよく分かりません。今後少しずつ見比べていこうと思います。

今回、銃本体よりも注目された(?)新型カートリッジがこちら。

素材は昨今のトレンド通りアルミ製。ケースだけでなくプライマーやプラグなどもすべてアルミなので超軽量です。
発火時の耐久性を保つためだと思われますが、ネジ部分が前方に移動。それに伴い「逆C-Tec」とでも言うような二重構造になりました。そしてこの構造になった事によってケース部分と弾頭部分の色を変える事ができるので、見た目が非常にリアルになりカッコイイ!
ブローバックパワーを生む仕組みは従来のPFCそのままですが、ケースの構造がこのように大幅に変更されたのは、PFC史上初の出来事と思われます。マルシンも進化してます!

別売りの予備カートは5発セットで3500円。1発700円は以前の感覚だと目玉が飛び出るような値段ですが、物価高騰の折ですのでこんなものでしょう。数年後にはさらに倍値とかになっているかも。

期待の発火!

軽量化されたカートが一直線に排莢!
内部リファインのおかげか快調作動です。


マルシンの PPシリーズは、発火するならHWモデルのほうが適していると思います。ABSだとスライドが軽い上にストロークも短いので作動が速すぎて調整はややシビアです。


PPK/Sは、PPKとあまり変わらないコンパクトさでありながら、見た目のバランスもほとんど崩さず装弾数が1発多い。チャンバー+1で合計9発も入るっていいですねぇ。
自分にとってPPK/Sは、子供の頃に持っていたエアコキ以来です。ホルスターとセットで比較的安く売られていたエアガンを気に入ってました。確かマルゼン製だったと思います。
久々にPPK/Sを握って、少年時代を思い出しました。
  

Posted by Red at 11:40Comments(6)モデルガン

2022年10月01日

ボブチャウver.1.5への道(1)

ボブチャウスペシャルは、イチロー・ナガタ氏のために伝説のガンスミス・ボブ・チャウ氏がカスタムしたガバメントである事は周知の通りです。
1981年に旧Gun誌で紹介され、日本中に衝撃を与えたそのガバの姿に思い入れが強い方も多いはずで、MGCとBWCから発売されたモデルガンは、いずれもその時のモデルが再現されたver.1.0です。
しかし自分はリアルタイム世代ではないため、その後改良が加えられたver1.5のほうが馴染みがあります。
ver.1と1.5の違いは、

1)ロングトリガーに変更
2)グリップセフティが延長
3)メインSPハウジングがスティップル加工されたストレート形状に変更

といったところでしょうか。さらに銃本体ではありませんが、金色のバンパーが付いたマガジンも印象的です。
近年紹介されるボブチャウはこの仕様ですし、ハイパー道楽さんのYouTube動画で実射しているのもこれです。


というわけで、このボブチャウver1.5を作りたいと思います。
ベースとするのは、タニオ・コバのGM-7です。

これは2013年にイベント限定品として製作された物で、タニコバは商品名を「ボブチャウスペシャルver.3」としています。


エッジのメルトダウン加工や、手彫りの荒々しいスティップル加工、メインスプリングハウジングやビーバーテールなどが再現されていますが、これを見ても「あまりボブチャウに見えない」と思う方もいるでしょう。

その原因はハンマーがスケルトンタイプである事と、リアサイトの形状が異なる事です。あと、フロントサイトも本当はもっと流線型です。
特にリアサイトが与える印象は大きく、これのせいで丸いはずのボブチャウが四角く見えます。実際のボブチャウに乗っているリアサイトは現在では入手困難で、仕方なく現行のボーマーサイトを使用したのでしょう。
シリアルナンバーはイチロー氏所有のver.1.5と同じなので、可能な限り再現しようとしたものの、パーツの確保やコストの都合から完全再現できなかったと。そのため「ver.3」という架空のバージョン名にしたのだと推測します(ちなみにver.2はロングバレルが付いた別の銃)

買った状態ではあまりボブチャウっぽくないですが、それでも極力再現しようとしてくれてるので、これにいくらか手を加えればver.1.5になるはずです。特にグリップセフティとメインSPハウジングがすでに再現されているのは助かります。

これを作ろうと思うと大変ですから。

まずはボブチャウの最も特徴的な、左グリップの削り込み加工から行います。
2013年にイベントで発売された際には、グリップの加工はされていましたが、数年後に自分が購入した売れ残りはこの加工が省略されていました。
標準で付いていたグリップではなくコルト製のグリップを加工して付ける事にしました。


リューターでザックリ削ったあと、ペーパーがけで形を整えていきます。



削ったところに亜麻仁油を塗り込みます。


ボブチャウのこのグリップの削り込みは、写真を見るとキレイな円形ではありません。ちょっと三角というか…。そして削り込みの深さは写真ではよく分かりません。おそらくこの形状は数値化できるような物ではなく、各社のトイガンを見ても、その解釈、表現は様々です。
とりあえず自分は写真の見た目に合わせてみました。

出来たグリップを装着してみると、マグキャッチへの親指のアクセスが格段に楽です。すごい!

続いてハンマーの交換。これはさほど難しくありません。
このイベント限定カスタムが発売された当時、GM-7.5シリーズ'70はまだ発売されていませんでした。そのためタニコバにはスパーハンマーがなく、仕方なくスケルトンハンマーを使用していたのでしょう。
しかし今はタニコバ純正のスパーハンマーがありますので、これのエッジを丸めて塗装すればOKです。

実銃の写真を見ても、そんなに大胆にメルトダウンしているわけではないようなのでこんなもんです。


というわけでボブチャウver1.5への道・第1回はここまで。ちょこちょこ続けていきます。
  

Posted by Red at 20:58Comments(2)モデルガン