2024年02月03日
ハイパワーのシアースプリングを弱める

マルシンのブローニングハイパワーにはいくつか持病があり、その1つとして「使用を続けているとトリガーを引いてもハンマーが落ちにくくなる」という症状があります。かなり強くトリガーを引かないと、ハンマーが落ちません。
スライドを介してトリガーの動きをフレームに伝えるハイパワーの構造を考えると、摩耗などでスライドとフレームのクリアランスがガタついてくればこうなるのは必然とも言えます。
自分もだいぶ使い込んだハイパワーのハンマーが落ちにくくなったので、対策として、
●スライドとフレームが噛み合うレール部分をパテや瞬着などで肉盛りしてタイトフィットさせる

●シアーとハンマーの接点を削ったり磨いたりする


●トリガーの一部を削って引きしろを増やす
などを行っていましたが、先日このブログのコメントで別の方法を教えて頂きました。
それは
●シアーレバーに金属板を貼る
●シアースプリングのテンションを弱める
という2つの方法でした。
ああ、その手があったか!と目からウロコ。
特にシアースプリング。自分はマルシンのガバメントキットを組む時、三つ叉のシアースプリングを必ず弱めてました。それだけになぜこの方法に気付かなかったのだろう。
というわけで、早速試してみました。
左が元のシアースプリング。これをほぼ真っ直ぐにしてしまいました。

これを組み込むと、

おお!ビックリするほどトリガープルとキレが良くなりました!
シアーレバーを盛る方法は試さなくても、とりあえずこれで十分。簡単なのでトリガーフィーリングが悪いという方はお試しください。
そしてこの「シアースプリングを弱める」ことは、もう1つのメリットがあります。
それは、シアースプリングの組み込みが容易になるという事です。
マルシンハイパワーの組み立てキットの中で、このシアースプリングの組み込みは最難関箇所です。
そこで自分なりの組み込みのコツをだいぶ前に記事にしたのですが、やはり皆さん苦労されているようで今でもこの記事に反響があります。シアースプリングを
弱めた事で、この作業がやりやすくなるという嬉しい副産物もありました。まさにイイ事ずくめ!
Posted by Red at 01:02│Comments(13)
│モデルガン
この記事へのコメント
>>T.K.Red様
コレはいいアイデアですね!是非試させて頂きます。
最新HPは、トリガーSPが非常に弱いので、メーカーさんも多少は対策しているのかも…。
コレはいいアイデアですね!是非試させて頂きます。
最新HPは、トリガーSPが非常に弱いので、メーカーさんも多少は対策しているのかも…。
Posted by R100GS at 2024年02月03日 09:19
>R100GSさん
完成品はたぶんスプリングテンションも調整されているのだと思います。ガバもそんな感じがしますね。
説明書には書かれていない調整をアレコレ考えて施さないといけないあたり、マルシンキットにもまだまだ古き良き風情が残されています。
完成品はたぶんスプリングテンションも調整されているのだと思います。ガバもそんな感じがしますね。
説明書には書かれていない調整をアレコレ考えて施さないといけないあたり、マルシンキットにもまだまだ古き良き風情が残されています。
Posted by Red
at 2024年02月04日 01:05

ハイパワーの新レポートありがとうございました!シアースプリングの件、気付かないでいたので勉強になり、自分もまだまだだと思いました。とにかくこれはバレルも強いし、一生楽しめる息の長いモデルガンです。
Posted by コンバット渡辺 at 2024年02月04日 13:38
こんにちは。ハイパワーのシアースプリングの事ですこしは、役に立ったみたいで良かったです。
Posted by USP at 2024年02月05日 17:38
>コンバット渡辺さん
シアースプリングのアイディアは私も受け売りなのですが、良い情報は共有していきたいと思います。
ハイパワーは脆弱な部分もありますが、調整次第で長く遊べるモデルだと思います。
>USPさん
非常に役に立ちました!
これでまたトリガーが落ちなくなったら、シアーレバーを盛る方法も試してみます。
ありがとうございました!
シアースプリングのアイディアは私も受け売りなのですが、良い情報は共有していきたいと思います。
ハイパワーは脆弱な部分もありますが、調整次第で長く遊べるモデルだと思います。
>USPさん
非常に役に立ちました!
これでまたトリガーが落ちなくなったら、シアーレバーを盛る方法も試してみます。
ありがとうございました!
Posted by Red
at 2024年02月09日 00:17

こんばんは。私の方こそREDさんのブログの記事で、助かっています。私は、ブログやって無いので、情報を伝える事出来ませんがREDさんの様な名ガンスミスに、情報を伝え実践、実証して貰って役立つ情報は、皆さんで共有出来れば幸いです。これかも皆さんでモデルガンライフをたのしみましょう
Posted by USP at 2024年02月10日 19:08
お疲れさまです
昔買ったSIGHT誌にはシアスプリングの先っちょ丸めると良いと書いてありましたがこちらの方法の方が簡単ですね!
昔買ったSIGHT誌にはシアスプリングの先っちょ丸めると良いと書いてありましたがこちらの方法の方が簡単ですね!
Posted by K主任
at 2024年02月18日 15:40

>USPさん
名ガンスミスなんてとんでもないです!私は遊ぶのが好きなだけです!
なので情報頂けるのはとても助かります。情報共有のお役に立てられていれば幸いです。
>K主任さん
SIGHT誌にそんな調整方法の情報が掲載されていたんですね。
いずれにせよハイパワーの作動にはシアスプリングの調整が重要なんですね!
名ガンスミスなんてとんでもないです!私は遊ぶのが好きなだけです!
なので情報頂けるのはとても助かります。情報共有のお役に立てられていれば幸いです。
>K主任さん
SIGHT誌にそんな調整方法の情報が掲載されていたんですね。
いずれにせよハイパワーの作動にはシアスプリングの調整が重要なんですね!
Posted by Red
at 2024年02月24日 13:08

こんにちは。伝え忘れてましたが、ノーマルのシアースプリングで落ちにくいハンマーをトリガーで引いていると、シアーレバーが折れる事が有ります。私は、2本折りました。なのでシアースプリングの加工は、破損対策にもなると思います
Posted by USP at 2024年02月28日 12:22
>USPさん
確かにシアーが重ければシアーレバーに負担がかかって折れるのは必然ですね!
この対策は色々な意味で良いです!
確かにシアーが重ければシアーレバーに負担がかかって折れるのは必然ですね!
この対策は色々な意味で良いです!
Posted by Red
at 2024年03月28日 18:14

こんばんは以前の記事のEVO2化を見たのですが、私もEVO化にしようと思ったのでデトネイターを自作したいのですが、宜しければデトネーターの寸法を教えて頂きたいのですが、宜しくお願い致します
Posted by USP at 2024年05月19日 21:01
>USPさん
ハイパワーEVOカート用デトネーターの寸法は以下の通りです。
インサート側の径 5.1mm
インサート側からネジ溝までの距離 7.9mm
ネジ溝径 4.1mm
ネジ溝距離 3.9mm
ネジ溝より上の径 5.1mm
ネジ溝より上の距離 17.6mm
ピン部分径 2.7mm–2.2mmのテーパー
ピン部分距離 8.9mm
全長 38.8mm
EVO2カートを使用する場合には、リコイルスプリングを強化したほうが良いです。
代用できるのは、MGCのガバメント5インチ用がそのまま使えると思います。
ハイパワーEVOカート用デトネーターの寸法は以下の通りです。
インサート側の径 5.1mm
インサート側からネジ溝までの距離 7.9mm
ネジ溝径 4.1mm
ネジ溝距離 3.9mm
ネジ溝より上の径 5.1mm
ネジ溝より上の距離 17.6mm
ピン部分径 2.7mm–2.2mmのテーパー
ピン部分距離 8.9mm
全長 38.8mm
EVO2カートを使用する場合には、リコイルスプリングを強化したほうが良いです。
代用できるのは、MGCのガバメント5インチ用がそのまま使えると思います。
Posted by Red
at 2024年05月21日 12:30

こんばんは貴重なデータありがとうございます。頑張ってデトネーター自作します。
Posted by USP at 2024年05月29日 19:17