2020年10月31日

メダリオンを金にする


グリップパネルのメダリオンは金色と銀色、それぞれ好みがあると思いますが、銀色を金色にしたい場合にはどうすればいいでしょう。
メダリオンだけでも販売されていますので、それを買って来て交換するのが手っ取り早いですが、マルシンガバのように変な寸法だと純正のメダルを加工するしかありません。

まず思いつくのは塗装です。

これは金の塗料で塗装したものです。
自分の腕の問題もあるでしょうけど、やっばり塗装は塗装なんですよね。金属感はありません。

ちなみに、「めっき工房」を試してみましたが、アルミはメッキできませんでした。

で、今回チャレンジしたのが、

金色のテープで包む方法です。


メダルに金のテープを貼るのです。
「コインチョコみたいにする」と言えば分かりやすいでしょう。


テープを軽く乗せたら、綿棒で擦って形を浮き上がらせます。
結構強く擦っても破れたりしませんでした。というか、かなり強く擦らないと形を出す事はできません。
細かい箇所は、つま楊枝や精密ドライバーの先などでなぞってエッジを出します。

ここで問題発生。

縁まで包もうと思ったのですが、どうしてもシワになります。
それは想定していて切り込みを入れて重なるようにしたりと工夫したのですが、この縁のシワや重なりのせいで、グリップの窪みにうまくハメられません。

そこで、縁の部分を切り取ってしまう事にしました。

テープはメダルの上部のみに貼り付いているという事になります。
これで無事、グリップにハメられました。


中央が今回のコインチョコ作戦。左は塗装、右がノーマル。
輪郭は若干ぼやけた仕上がりになりましたが、そんなにマジマジと見なければ悪くない感じ。
初めての実験だったので、何度かやり直して1つ仕上げるのに結構時間がかかりましたが、コツを掴めばもっと早く、キレイにできるようになるかも知れません。
これで剥がれたり破れたりしなければ、選択肢の1つにはなりそうです。
  

Posted by Red at 22:15Comments(2)モデルガン

2020年10月29日

壊れないベレッタバレルのロッキングブロック

マルシンベレッタ用の壊れないバレルを、MSGkenkenさんが作った話を先日書きました。

金属製のブロックが、シャーシの前後に噛み合って強度はバッチリと思われます。
しかし、ロッキングブロックを使用しないため、スライドに組み込んで上から見ると、少々寂しい風景でした。

白い床が見えてます。

そこで、ダミーのロッキングブロックというか、この隙間を埋める物を取り付けようと考えました。
作動に影響ない場所に取り付けられるサイズ・形状を考えた結果、下のような物を作りました。

幅3ミリ、長さ10ミリ、厚さ3.5ミリで、突起を2本設けました。

一緒に作った治具を当てて、金属ブロックにドリルで窪みを掘ります。


深さは3ミリぐらいかな。
この穴に作ったパーツを嵌めます。

ピッタリ嵌まる事を確認し、接着剤で固定しました。


もはや何のバレルなのか、見た目では分かりません(笑)。

組み込んだところ。

どこにも干渉しない箇所に取り付けたので、若干低い位置になりますが、床は見えなくなったのでこれでOK。作動もバッチリ。今度塗装します。

マルシンベレッタは、バレルが壊れないだけでかなり安心感がアップします。
メーカーでの本格対応を望みます。
  

Posted by Red at 16:44Comments(0)モデルガン

2020年10月28日

タナカ製リボルバーの凄さ

タナカのS&W M19バージョン3が間もなく発売されます。
Kフレームリボルバーは、絶版/現行を問わず数多くモデルアップされていますが、それでもなお今回のリニューアル発売に狂喜乱舞する人がいるのは、タナカ製リボルバーが、他社製を遙かに上回る作動性能だからだと思います。
もちろん外観も素晴らしい出来になるでしょう。リボルバーはガバメントと同じぐらい細かい考証にこだわるマニアが多いです。最後発の製品ですから、そんなマニアも納得の造形になる事は間違いないです。
しかし、そんなドマニアではない私も、タナカのリボルバーを初めて弄った時の衝撃は忘れられません。
MGCとコクサイしか知らなかった自分にとって、その作動のスムースさは異次元の感触でした。そして、「これが本当の動きなんだ!(たぶん)」と、今までのリボルバーのモデルガンに対する概念がひっくり返されました。
だから外観はコクサイ製で十分満足できる私のような浅いファンでも、あのスムースな動きを知ってからは、タナカ製が一番!となっているのです。

残念なのは、「スムース!」とか「チチバンできる!」とかいくら文章で書いても、言葉ではタナカ製リボルバーの作動性能の凄さがまったく伝わらない事です。
オートなら動画を公開する事でその凄さは伝わりやすいです。デザートイーグルは、アームズマガジンや販売店に貸し出されたデモ機の発火動画が、大ヒットに一役買ったと言われています。しかしリボルバーだと、動画でも作動の感触は伝えられません。
販売店に行っても、ショーケースに飾られている商品を見られるだけです。頼めばショーケースから出して触らせてくれるかも知れませんが、シリンダー等に作動痕が付くので動かすのは嫌がられるでしょう。

つまりタナカのリボルバーの凄さは、買わないと分からないのが現状です。
タナカのリボルバーを弄った事のないオールドファンは、何故そんなにM19の発表に湧いているのか理解できないかも知れません。
逆に言えば、実際に手にとってハンマーやトリガーの操作を体験できる機会があれば、タナカのリボルバーはもっと売れるでしょう。販売店に空撃ちしていいデモ機とかあれば一番なんですがね。メーカーが全国の販売店にそんな物を配るのは現実的でないでしょうし、ショップが自腹で用意するなんて事もありえないでしょう。タナカはミリタリーショーへもなかなか出店しませんし。

知り合いにタナカのリボルバーを持っている人がいたら、ぜひ一度弄らせてもらってください!
…と言うしかないですね、今のところ。歯がゆい。

  

Posted by Red at 00:22Comments(3)モデルガン

2020年10月19日

KフレとM11が来るぞ

来月のタナカの新製品が発表されました。
一番の注目は、やはり
S&W M19/4インチ バージョン3
リボルバーファンの皆様、お待ちかねのKフレがついに来ましたよ!
タナカはバージョン2以前に、M19をジュピターフィニッシュなど限定的に発売した事がありますが、当時は刻印がリアルでなかったり、マニアに言わせるとピンの本数が考証的におかしい(私はそのあたりほとんど気にしませんけど)など、未完成な部分があったようです。
タナカのS&Wリボルバーは、刻印がリアルになって内部も見直された物がバージョン2とされていますが、今回はそれを飛び越えてバージョン3となっています。果たしてどのような進化を遂げているのでしょうか。
まずは4インチ、つまり『次元の銃』から発売されますが、当然バレル長のバリエーションや、スマイソンまで展開されるでしょうから楽しみすぎます。

とりあえず私は2インチ待ちです。

写真はコクサイ製。
ようやくウチのM19がアップデートされる日が来ます。

そして、来月発売の注目もう1挺は、
SIG P228【M11】
です。
これは先日の発売以来、マニアの間で大絶賛中のP228の米軍仕様です。
私はM11の詳細は分からないのですが、刻印の違いと、Mk25でも付属されていたUIDプレートが付くようです。
米軍仕様を待っていた方や、SIGファンの方は迷う事なく購入でOKでしょう。
快調発火は間違いないんですから。

さらに、デザートイーグルの再販もあるようですから、買い逃した方はこの機会に。

もう、タナカには期待しかありません。。。
  

Posted by Red at 14:54Comments(11)モデルガン

2020年10月18日

BWCの新メッキカート

BWCのメッキカートが評判イイです。
すごく評判イイので、当方も遅ればせながら入手しました。

BWCのダブルキャップカートリッジは基本は金色のアルマイト仕上げで、銀色にメッキされたカートは以前にも発売されていましたが、今回久々に生産されました。
と言っても単なる再販ではなく、アップデート版と言えます。メッキの厚みを考慮し切削時の寸法を見直しているそう。さらに皮膜の強度もアップしているとか。


クロームメッキは美しいだけでなく、マガジンに装填する際の滑りも良く、触っていて気持ちイイです。
銃はSFAローデットのキットです。

発火!

ウヒョ〜、快調です。
作動は従来の物でも安定していますが、新しいカートというのは心なしか快調な感じがします。
まだ2回ずつしか使用していないのでいい加減な評価はできませんが、傷ついたりメッキが剥がれたりしやすいところも無事で、メッキの強度が高い事は分かります。
クリーニング時、汚れが落ちやすい事は間違いない感じ。
噂通りのスゴイやつです。

6発セットで4200円(税抜き)という事は、1発700円と若干割高感がありますが、耐久性が高ければランニングコストで考えると安くなるかも知れません。
手に入らなくなる前にもう少し買い足したいところです。
  

Posted by Red at 23:53Comments(2)モデルガン

2020年10月13日

タナカの技術力ここに極まる!SIG P228


先週発売されたタナカワークスの新製品SIG P228が、ネット上で絶賛の嵐です。
タナカがガスガンを発売してから20余年、モデルガン化を待ちに待っていた人は感慨ひとしおでしょう。
そんな思いがなくても、モデルガンとしての完成度が超一級であり、これは買わない手はありません。

現在製品化されているオートのモデルガンと言えば、ガバ系を除くとほとんどがSIG P226やグロック17のようなフルサイズか、ワルサーPPKやベレッタM84のような小型のどちらかであり、その中間であるSIG P228のようなクラスのモデルガンはありませんでした。
それだけに、このSIG P228を握るととても新鮮に感じます。

外観の再現性は言う事がありません。
『Gun Professionals』2019年2月号の、ほぼ原寸写真と重ねても遜色ありません。

細部の紹介はすでにネット上に溢れているので省きますが、その仕上げはパーティングラインなども丁寧に処理されており、量産品としてはかなり上等です。

そしてこの製品は発火する事で、そのパフォーマンスが最大限発揮されます。
当方は購入日に開封、発火の様子をYouTubeでライブ配信しました。

箱出しで60発のカートを次々と吐き出し、驚異の発火性能を実証する事となりました。
まさかこれほどの性能とは…。

一般的に、スライドの短いモデルガンは快調に作動させる事が難しいと言われています。
スライドの後退量が少なく、戻るまでのサイクルが早くなり給弾が追い着かないからです。HWなどの重いスライドならそれでもコントロール出来るでしょうが、軽量なABSスライドではさらにスピードが速く難易度は上がります。ましてやSIG P228はショートリコイルしますから、その難易度はMAXと言えます。
それなのにこの完璧作動。しかもネット上を見る限り、購入したどの人も同様に絶好調で、すべての製品が安定してこの発火性能を有しています。

そして耐久性です。
純正のEVO2カートはパワーが強めですが、撃っていて「壊れるかも知れない」という危うさはまったく感じません。おそらくスプリングのテンションなどが吟味され、絶妙にパワーをコントロールしているのだと思います。
さらにスライド及びバレルへの特殊素材の採用、フレーム後部のゴム製ハンマーストップ、バレル基部の補強などは、先行しているSIG P226/P220 EVO2から採用されている要素ですが、これらのおかげでSIGのEVO2シリーズは極めて堅牢なモデルとなっています。実際に、SIGのEVO2が破損したという情報はネット上でも見た記憶がありませんし、私自身もP226 EVO2は相当数撃っていますが、壊れる気がまったくしません。
このP228も同様の印象で、発売から1週間近く経ちますが破損報告を見聞きする事はありません。私自身もすでに100発ほど発火していますが異常なし!
SIGを箱にしまって保管してただけでスライドやバレルが破損したなんてのはもう昔話。
現在のタナカ製SIGモデルガンは、タニコバGM-7と並ぶ「壊れないモデルガン」の筆頭です。

とにかくこのSIG P228は、外観の再現性、発火性能、堅牢性が高次元で融合しており、まさに「タナカの技術力、ここに極まれり」と言える傑作に仕上がっています。モデルガン史に残るでしょうね、コレ。

もう1つ評価したいのは価格。
実勢価格は2万円台前半〜中盤です(メーカー希望小売価格は、税込み29,480円)。
これはとてつもなく安いです。モデルガン界全体で見ても現在では安いほう。さらに新規製品と考えたら破格の安さです。
SIG P228は純然たる新製品と言えます。スライドとフレームはガスガンの型を流用していたとしても、それは外側のデザインだけで内部の形状はもちろん新規に設計されているはずです。バレルやマガジンなど多くのパーツは新規に製作されているものですし、一部P226と共用パーツがあるとは言っても、これがP226のバリエーションとはとても言えないでしょう。
そんな新製品がこの価格に抑えられているのは、出血大サービスもいいとこ。これ以上、何を望めるでしょうか。

筋金入りのモデルガンマニアにも、ビギナーにも、SIGファンにも、海外アクションドラマ好きにも、すべての人に私は言いたい。
とにかくSIG P228を買うべし!
話はそれからだ!


  

Posted by Red at 18:38Comments(18)モデルガン

2020年10月05日

P228開封&発火ライブ配信


タナカのSIG P228がいよいよ今週発売です。
6日(火)にメーカー出荷ですので、早いところでは7日(水)に入荷しますが、多くの販売店は問屋を通じて8日(木)に入荷となるでしょう。

当方も8日(木)に入手予定ですので、当日の23時から開封&初発火の様子をライブ配信します。

当方のYouTubeチャンネルトップからお入りください。
https://www.youtube.com/channel/UCL0vDsJb1LLy230kLNdwDLw

非常に楽しみな新発売です!
お時間のある方はぜひお立ち寄り頂き、チャット機能でもご参加ください。

なお、配信されたアーカイブ映像は3日後ぐらいに削除します。



■10月9日追記
配信終了しました。
配信中、初発火した直後にライブ配信が強制ストップ。管理画面にはYouTubeのコミュニティガイドラインに抵触するという謎の文言が表示されました。そこまでのアーカイブも公開不能です(現在、再審査請求中)。
その後、新たにライブ配信を開始したところからのアーカイブは視聴可能です。

■10月9日追々記
前半のアーカイブ映像が復活しました。
当方の異議申し立てが認められたという事です。
チャンネルトップからお入り頂ければご覧になれます。
数日後には削除致します。
  

2020年10月02日

壊れないベレッタバレル


マルシンのベレッタ92FSです。
ロングセラーの名作ではありますが、いくつか問題点も指摘されており、その1つがバレルの脆弱性です。
正確にはバレルが脆弱なのではなく、構造的にバレルの基部が破損しやすいという事なのですが。

モデルガンは実銃と違い、発火の瞬間にバレルが前進しようとします。カート内でピストン等が前進し、それにデトネーターが押されるからです。それでもバレルが前方にスッ飛んで行かないのは、スライドストップの軸や分解用レバーの軸などでバレルの基部を受け止めているからです。
しかし、バレル基部でストップをかけると、今度はバレル後端が持ち上がる事になります。

この写真の青矢印のような方向に動こうとします。
バイクが急ブレーキをかけると、ジャックナイフのように前につんのめるのと同じです。
この時、マルシンベレッタの場合は赤丸の1箇所でその持ち上がる力を止めています。非常に小さい箇所にすべての負荷がかかるので、バレル基部後端のこの部分が破損するわけです。

この破損を防ぐために、マルシンはいつからか問題の箇所に補強ピンを打つようになりました。

矢印の箇所にピンが打ち込まれています。
これで破損のリスクは下がったものの、急場しのぎ・延命策の感は否めません。
ピンの周りは樹脂なので柔らかく、ピンだけが固いので、今度はピンの1点のみで保持しているのと同じです。

インナーシャーシのレール部分、ピンの当たる箇所が変形しています。
こうなるとやはり樹脂部分も当たるようになるし、めくれたシャーシがバレルを傷つけるようになりますから、

このようにピンだけを残して周りがやられます。こうなったバレルはもう使えません。

そこで発火仲間のMSGkenkenさんが対策バレルを試作され、1本分けて頂きました。

削り出しのアルミブロックがかなり存在感あります(笑)。


ネジで下からガッチリ固定されています。
金属製なので壊れにくいという事は一見して分かると思いますが、この対策の本質は素材ではなくその形状だと思います。

前後2箇所に分かれていたバレル基部のレールが1本化されているので、ノーマルと比べて赤丸の2箇所、しかも長い範囲で保持し、1点に負荷がかからずに済んでいます。これならバレルもシャーシも破損リスクはほぼなくなるでしょう。

問題は、ロッキングブロックを付けられないため、疑似ショートリコイルのギミックが働かず、バレルの後退を早める事ができません。バレル自体は後退しますが、スライドに押されてさがります。
バレルの後退を早められないと、フィーディングトラブルが発生する可能性があります。
しかし、私のHWモデルで発火したところ、問題なく給弾されて非常に快調でした。
MSGkenkenさんのテストでは、HWでは問題なく作動するものの、ABSモデルではフィーディングに問題が起きるとの事です。おそらくABSではスライドが動くスピードが早いため、バレルの動きが給弾に間に合わないのだと思います。逆に言えばスライドが重ければ疑似ショートリコイルのギミックは不要という事になり、特に重いブリガーディアスライドでは絶好調です。

もう1つの問題は見た目です。
銃を上から見ると、本来ロッキングブロックが見えるところに何もなく、非常に寂しい光景です。

ここはダミーでも羽のような物を付けたいところです。

まだ改良の余地はあると思いますが、マルシンベレッタの大きな弱点を克服できる素晴らしいコンセプトです。
メーカーからのパーツ供給も不安定ですので、さらなる発展に期待しています。
  

Posted by Red at 14:49Comments(5)モデルガン