2019年08月18日

SIG P226 EVO2発火調整

SIG P226 EVO2発火調整
発売から1ヶ月が経ったSIG P226 EVO2、箱出しでは細かい作動不良があって1マグ完射できない事も多かったのですが、調整をした事で現在ではほぼノートラブルで発火できるようになりました。

以下に実施した調整を記しておきます。

●不発
従来モデルでは不発はほとんど起きなかったので、少々面食らいました。
モデルガンパーツショップM9の店長ブログでも指摘されている通り、トリガーを一気に引き切る(ガク引き)と、不発が起きにくい事が分かります。
この事からAFPBが解除されにくいのが不発の原因だと推測できるのですが、SIGのスライドは分解ができない事になっていて、Fピンロックを加工する事は難しいです。
そこで同ブログで解説されている通り、ガク引きを繰り返してFピンとFピンロックとの接点の当たりを取る解決策があると思います。
自分の場合にはもう少し手っ取り早い方法にしました。
Fピンロックを下からほんの少しだけ押した状態で、Fピンを後方から押し込んで前進させます。
SIG P226 EVO2発火調整
ロックに阻まれてFピンが止まってしまうようなら、さらにFピンロックを少し押します。
ある時点でロックが解除されてFピンが前進するはずですが、ポイントは「Fピンが前進するけど、ロックの抵抗を感じる」というギリギリのところでFピンを前後に往復させる事です。100回もやればFピンとロックの接点は削れると思います。
これでロックの解除は早くなり、不発は減ると思われます。

●スライドストップがかかる
最終弾でないのに、スライドストップがかかってしまうというトラブルが頻発しました。
EVO2カートはパワーが強い上に軽いので、発火の衝撃でマガジン内のカートが暴れて、スライドストップに接触しているのではないかと思います。
そのためか、弾頭部分と接触しそうな箇所はすでに斜めに削られており、メーカー側でもある程度の対策はされているようです。
SIG P226 EVO2発火調整
しかし、これでは不十分でしたので、さらにスライドストップの、マガジンフォロアーがかかる箇所を削って短くしました。
あまり削りすぎると、今度はマガジンフォロアーをなめてしまい、最終弾発火後にもスライドストップがかからなくなってしまうので注意が必要です。
自分の場合には、赤線の長さをノギスで測った時に、6ミリ弱になるまで削りました。
SIG P226 EVO2発火調整
※長さはスライドストップ外側から、マガジンフォロアにかかる先端までの参考値です。

●送弾不良/閉鎖不良
フィーディングトラブルが多発しましたが、これはいくつかの原因が複合していると思います。

○フィードランプを削る
SIG P226 EVO2発火調整
写真はストーブパイプジャムが起きた時のものですが、発火したカートは問題なく排莢され、チャンバーへ送り込まれるべき次弾が写真のように飛び出している状態です。
これはマガジンリップを広げて少し角度をつければ解消しそうな気もしますが、予備マガジンをすべて同じようにしなければいけなくなるので、自分の場合にはシャーシと接するフィードランプの端を削り、なるべくシームレスになるようにしました。
SIG P226 EVO2発火調整
ここの段差に弾頭が当たる事によって、軽量なEV02カートが跳ね上げられたのだと思います。

○フィードランプをさらに削る/デトネーター先端を削る
SIG P226 EVO2発火調整
チャンバーに送り込まれる途中で止まってしまっている状態です。
これはフィードランプをさらに奥まで削って角度をなだらかにする、
SIG P226 EVO2発火調整
デトネーター先端を削って、カートが斜めに入って来てもひっかからないようにする、
SIG P226 EVO2発火調整
などの対策をしました。

○ブリーチフェイス/エキストラクター加工
SIG P226 EVO2発火調整
チャンバーにはきちんと送り込まれているのに、スライドが閉鎖していません。
これはエキストラクターがカートのリムをうまく咥えられていない状態です。
以前、アーリーモデルの調整方法として、ブリーチフェイスのカートを保持するラグとエキストラクターを削って、スムースにエキストと噛み合うようにする方法を書いてました。今回も同じ方法でいけると思います。
レイルドモデルはエキストラクターを取り外せるので加工が楽です。
SIG P226 EVO2発火調整
カートの下側を保持する段差部分は、今回は結構大胆に角を落としました。
ここは最終弾まで確実に保持するための形状と思われますが、ガバやグロック、USP等にはないわけですから、多少削ってしまっても問題ないと思います。

以上が当方の調整したポイントです。
試行錯誤しながらだったのでこれだけの調整量になりましたが、実際にはこれらすべてを行わなくても快調作動へ持って行けるかも知れません。

近く発火動画もアップしようと思います。


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この記事へのコメント
お疲れ様です。
調整レポート 拝見しました。
私の個体は箱出し未調整で快調作動
でしたので、かなりご苦労された様
ですね。
SIG P226レイルドは、EVO Verも
所持しており、現在 100発程度発火
させておりますが、破損・不調共に
無く 私的に相性が良い様です。
蛇足ですが、
私は EVO Verのスライド破損防止対策
として
タニオコバ GM7用
バレルアシストスプリング
を保険的に使用しております。
(あくまで保険ですが・・。)
Posted by MGリターンズ at 2019年08月19日 13:03
>MGリターンズさん
箱出し快調とは羨ましい限りです。
当方は1ヶ月近く試行錯誤しました。
EVOモデルは何らかのバッファーは設けた方がいいですよね。
当方はその上でPFC×爆音プラグ使用で安心作動です。
Posted by T.K.RedT.K.Red at 2019年08月20日 00:06
 
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