2022年02月23日

マルシンM16シリーズ(M655)

マルシンM16シリーズ(M655)
マルシンの金属モデルガンM16シリーズが再販されました。これはM655CARBINEです。
マルシンのM16シリーズは初めて購入しました。もともとMGCのM16A1とタニオ・コバのM4MGを所有しておりどちらも作動は快調。対してマルシンのM16は上級者でも快調作動は難しいモデルとして知られています。それでもレシーバーが金属製なので根強いファンがいる人気モデルではあります。特に発火派ではない方にとっては、金属製というのは何物にも代え難いアドバンテージでしょう。自分の場合には発火して遊ぶので、MGCとタニコバがあればわざわざ動きの悪いマルシンを購入する理由がありませんでした。

再販される少し前、マルシンの公式ツイッターに、快調に発火作動する動画がアップされました。
あれだけ動くのなら楽しそう。価格も金属製の長物で4万円台は、現在のモデルガンシーンにおいては破格の安さ。というわけで買ってしまいました。
マルシンからはM16A1、M655CARBINE、XM177E2の3機種がラインナップされていますが、自分はサイズも年代も中間にあたるM655をチョイスしました。バレルはM16A1より短く、しかしストックはM16と同じ固定ストックというのが絶妙なサイズです。ガバに対するコマンダーみたいな感じ?

箱から出し、作動チェックもそこそこに、チャンバー付近に少しオイルをさしただけで早速発火してみました。

すると…、ノートラブルで完璧作動!

で、その動画を当方のツイッターにアップしたところ、予想以上の反響がありました。
マルシンのM16をよく知らない自分としては「なかなか調子いいじゃん」ぐらいの感じだったのですが、作動させるために悪戦苦闘して来られた旧製品のオーナーの方々には、その動画は驚愕を超えて衝撃映像だったようです。

その後も何度か発火しましたので、動画をまとめました。

ジャムも起きるので「タニコバ並み」とまでは言えませんが(価格も設計された時代も違うので当然です)、しかし少なくともこのような動画が撮影できたのは事実であり、それだけでも旧製品オーナーにとっては異次元の出来事らしいです。
あとでネット上で旧製品を調整されている方々の記録を見ました。ボルトすらまともに動かないほどだったんですね…。それに比べると確かに…(笑)。

旧製品に比べ内部も調整されているようですが、最も変わったのはカートリッジのようです。
マルシンM16シリーズ(M655)
プラグにOリングが付き、プライヤーはリムケースと別パーツになっています。旧カートは、MP40カートのようにリムケースにFピンが直接立っているような一体構造だったそうです。この銃はセンターファイヤーではなく、カート全体を押し込んで発火させるサイド発火ですから、新カートのようにプライマーが前進できる構造にする必要はありません。なぜこのように変更されたかと言うと、おそらく発火時の圧力を高めるためだと思います。
マルシンM16シリーズ(M655)
自分は旧カートを持っていないのでMP40用カート(右)との比較になりますが、旧タイプの形状ではFピンの周りがポケットになっているため、キャップからカート底までの空間が広くなります。新カートはFピン部分を別体にする事で底上げされた形になっています。これだとキャップから底までの距離が狭くなっていますから、発火した瞬間に気圧が高くなりパワーアップに繋がると考えられます。
このような理屈でプライヤーが別体になったと考えると、カート組み立て時にプライヤーのOリングにはオイルを塗る必要はないと思われます(プライヤーは動かないので)。ケース内側とプラグのOリングにはオイル必須です。

作動不良としては、まず発生したのはダブルフィードです。
チャンバーに2発入り込もうとして詰まっちゃう状態。これはマガジンリップを少し締める事で解消されました。

しかしマガジンリップを締めすぎたためか、別の理由かは分かりませんが、今度はマガジンからうまく給弾されずにボルトがカートを押し出す途中で止まってしまう問題も起き始めました。ボルトが止まらなければ問題なさそうなんですが。
マルシンM16シリーズ(M655)
ハンマーのテンションによって持ち上げられたボルトが、レシーバーエクステンションの内側に当たって抵抗になっているようです。これがボルトの動きを悪くしてそう。
とりあえずボルトキャリアの上部をペーパーがけし、コンパウンドでも磨いてツルツルにしました。
マルシンM16シリーズ(M655)
その箇所にオイルも塗布(グリスのほうがいいかも知れませんね)。
これでボルトの動きはだいぶスムースになりました。カートの送り込みも良い感じになり、カートがきちんとチャンバーに送り込まれれば作動は安定する感じです。これでしばらく様子を見てみようと思います。

外観にも触れておきましょう。
今回から、ガスチューブが追加されています。
マルシンM16シリーズ(M655)
モデルガンでは必要ないのでダミーですし、ハンドガードをつけるとほとんど見えなくなりますが、やはりないと寂しいでしょう。このような細かい改良も好感が持てます。

マルシンM16シリーズ(M655)
旧製品ではレシーバーのガタツキもあったそうですが、気になるようなガタツキはありません。
金属レシーバーいいですね!

初めてのマルシンM16系なので、少しずつ研究していこうと思います。


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この記事へのコメント
旧製品のXM177の組み立てキット製品を、動かないとわかってて当時はアルバイトで必至に貯めたお金で買いました。
まずボルトがアッパーに入らないほどギッチギチでしたよ笑
ホームセンターでちょうどボルトくらいの径のワイヤーブラシを買ってきて、ピカールを塗りたくってアッパーに突っ込んでゴッシゴッシ・・・
初長物モデルガンだったので今でも大事に持ってます。

ガスチューブが再現されたとのことですが、マルシンM16系列はバレルが途中分割なので組み立て方法がオリジナルです。その部分はどのように分解、組み立てするようになっているのでしょう?もしよろしければ詳細をブログにアップしていただけたら嬉しいです。私も旧製品のアップグレード改造の参考に出来ますので。
Posted by m&m at 2022年02月23日 10:35
>m&mさん
そんなにボルトの動きが悪かったんですね!キットだと余計にひどかったのかも知れませんね。
バレルなどの分解についても、いずれ記事にしたいです。色々と研究中です。
Posted by T.K.RedT.K.Red at 2022年02月25日 00:15
カートリッジの傷み凹みが気になります。
Posted by @sigeru at 2022年02月26日 09:11
旧XM177E2 _組立キットを持っているのでノーマークだったけど、
発火動画見たら欲しくなってきた(笑)
Posted by しげ at 2022年02月26日 16:27
>@sigeruさん
ボコボコに変形してます!

>しげさん
ご購入はお早めに(笑)。
流通在庫がなくなると、次に手に入るのは数年後ですからね。
Posted by T.K.RedT.K.Red at 2022年02月28日 14:27
2月はキット9A1、タナカM15マスターピース、M19-4買ったので金欠です。
Posted by @sigeru at 2022年03月01日 06:29
>@sigeruさん
このあとR8もGM7もあるので金欠になりそうです。5月には新型カートの発売がありますけど、これまた高いです。
MULEのトンプソンもほしいんですよね。こちらは少し先になりそうですけど。貯金しなければ。
Posted by T.K.RedT.K.Red at 2022年03月07日 20:48
T.K.Redさんに影響されて自分も初めてマルシンXM177を買いました。
多少擦り合わせただけで、15連射できました。20発フルオート撃ち切りを目標に各部調整していくのもモデルガンの楽しみですね。
タニオコバM4カートにすると調子いいらしいので、いずれやってみたいと思います。
マルシンからアルミ強化カートも出るそうですが、ちょっと高すぎますね。カートのリムだけ単品販売してくれればいいのですが。
Posted by マヌルネコ at 2022年03月10日 20:39
>マヌルネコさん
ご購入おめでとうございます!XM177もいいですよね。買い足そうか迷ってます。
マガジンからスムースにチャンバーへ送り込まれれば快調に発火するっぽいので、マガジンリップの内側もエッジを削ったり磨いたりして色々と試してます。
新カートも高いですけど楽しみです!
Posted by T.K.RedT.K.Red at 2022年03月13日 00:51
動画拝見しました。あり得ないほど調子よく作動していることに驚きを禁じえません。マルシン製の16シリーズは30年以上前から数丁所有していて、ずっと埃まみれのオブジェになっておりますw思いついては何度も調整を重ねては挫折しての繰り返しでしたねぇ。挙句パーツ破損は頻発するし。マルシンもまだまだ頑張ってるメーカーなんですなぁ。
Posted by ほっとろーど at 2022年04月10日 07:19
>ほっとろーどさん
従来品に苦戦されて来られたとの事なのでさぞ驚かれたと思います。
マルシンは一時期品質低下が著しかったですが、ここ数年はその逆で目を見張るほどの頑張りを見せてくれています。
Posted by T.K.RedT.K.Red at 2022年04月11日 10:45
御世話になります。
以前、ガバメントか何かでコメントさせて頂きました。
マルシン製M16モデルガン所有していました(組み立てキット品でしたが?)
マルシンは新しく金型を新造してフレームのガタツキを無くしたのですね?全く知りませんでした。
更にガスチューブも加えたり、カートリッジもセンター発火のようにもプライマリー部分をセパレートにして動くようにしたのですね。
しかし肝心のボルトが、サイド発火のままでリニューアルされていない?泣
ボルト材質を樹脂製にしてファイアリングピンを分解出来ないようにしても良いのでセンター発火化して欲しいでしたね?
ボルトもリニューアルする時は、エジェクターもボルト側に設置して欲しいですね?
Posted by プロップガンマニア at 2022年07月05日 08:04
>プロップガンマニアさん
マルシンM16のウリはレシーバーが金属である事なので、その場合はセンターファイアにする事は出来ないのだと思います。
樹脂レシーバーのタニコバ製はセンターファイアで抜群の発火性能ですから、どちらを選ぶか難しいところですね。
Posted by T.K.RedT.K.Red at 2022年07月12日 00:43
御世話になります。
やはり金属メタルレシーバの長モノライフル系モデルガンはボルトのセンター発火化を許可してもらえ無いですね?
アッパーレシーバのチャンバーが完全に塞がっているだけ(ガスバイパス付き)ではダメなんですね?
タニオコバのM4はレシーバ全てが樹脂製だから、
チャンバーも空洞でマズルフラッシュ可能だけでなくボルトのセンター化もOKなんですね?
ただボルトのセンターファイアリングピンも樹脂製で取り外して分解出来ないようにしているでしょうね?
ファイアリングピンが折れて破損すればボルト一式を交換する?
Posted by プロップガンマニア at 2022年07月13日 01:46
 
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