2017年12月29日

ルガーセキュリティシックス用パーツ製作中

今月発売された『Gun Professionals』の、くろがねゆう氏によるカレイドスコープ・エッセイ『真夜中のガンロッカー』は3Dプリンター特集です。自分もまだ3D造形を始めて1年にも満たない素人同然なのに、僭越ながら協力致しました。

記事の中でも触れられていますが、現在作っているのが、

WA製のスタームルガー・セキュリティシックス用のパーツです。
“MGC大好き、時々コクサイ&マルシン”だった自分は、この銃も含めてWAのモデルガンには縁がなかったのですが、マニアの間ではセキュリティシックスは根強い人気があります。
その半面、パーツに使用されている亜鉛の質が良くないためか、変質、変形、崩壊などが起きているそうで、もちろん絶版のため交換用パーツも入手困難ですから、愛好家の方々がその対策に迫られている様子がネット上でも多く見られます。
特に問題とされているのはエジェクターとシリンダーラッチですが、とりあえず代替パーツさえ作ればなんとかなりそうなシリンダーラッチから作ってみました。

2回の試作で、かなりオリジナルに近い寸法となりました。これは程なくDMM.makeにも出品できるはずです。
写真はチタン製ですが、強度的に問題がなければ樹脂でも良いかも知れません。樹脂製にすると価格が圧倒的に安くなります。

ラッチの目処が立ったところで、エジェクターも作ってみました!

これはもう少し修正を入れますが、ロッドを締め込むネジ部分の薄さがネックです。
3Dプリンターで造形できる薄さの限界を遙かに超えており、後加工で薄くするか、設計自体を見直す必要がありそうです。
ただ、これもなんとか解決の目処は立っているので、来年の早い時期には完成するでしょう。
リボルバー用の3Dプリンター製パーツは、オート用のそれよりも、違法やモラル違反にならないように慎重に作るつもりです。

とりあえず今回の写真にあるパーツは、1月6日(土)のビクトリーショーに持って行って展示しますので、ご興味のある方は手に取ってご覧ください。

そのビクトリーショーでは、またまた『モデルガン発火体験』ブースも設置します。


ビクトリーショーは、1月6日(土)、7日(日)の2日開催ですが、当方のブースと『モデルガン発火体験』は、どちらも6日(土)のみの出店となります。
  

Posted by Red at 13:14Comments(0)モデルガン

2017年12月25日

デトニクス修復パーツ付きエジェクター


MGC系のデトニクスは、CAW製も含めて数挺所有していますが、写真のコレは中学生の頃に買った物で、スモールカートを使用するセンターファイヤーモデルです。
とても快調に作動しますし、愛着もあるので色々とヤレていても気にせず愛用しているのですが…

だいぶ前からインナーシャーシの後端が破損しています。
変形しているのを発見し、ペンチでクイッと直そうとしたら、ボロッといきました。
この部分は無くても作動に影響しないのですが、

構えた時に必ず目に入る場所なので、とても気になります。

大雄などで中古のインナーシャーシを買ってくれば済む事なのですが、3Dプリンターによるパーツ製作の研究中なので、勉強がてら補修パーツを作る事にしました。

左がオリジナルのエジェクターで、右が破損したインナーシャーシ後端とエジェクターを一体にした補修パーツです。
例によってチタン製です。

シャーシの破断面をヤスリで削って直線にした後、製作したエジェクターを装着!

他社のモデルガンはこのようにエジェクターがフレーム後端まで伸びているので、作動性や耐久性に影響はないだろうと思います。
1マガジンだけですが、発火もしてみましたが問題なし。

これでようやく普通の姿に戻った感じです。
  

Posted by Red at 23:43Comments(7)モデルガン

2017年12月23日

7発ステンレスマガジン

先日、タニオ・コバから発売されたステンレス製のノーマル形状、7発マガジンです。

タニオ・コバのモデルガンはオープンカートで手軽に発火を楽しめるのが利点ですが、オープンカートは発火ガスの吹き戻しが多く、マガジンが錆びやすいです。
バンパー付きの8連マガジンはだいぶ前にステンレス製が発売され、同社のカスタムガバには必需品となっていましたが、ついにノーマル形状の発売です。これでシリーズ'70などもサビを気にする事なく発火しまくれます。
表面はマットではなくテカテカしており、8連ステレンスと同じ質感です。


ボトムはコルト刻印。無刻印バージョンも欲しいところです。
まだ使用しての発火はしていませんが、問題ないに決まってます。

このマガジンがあると、銃もシルバーモデルが欲しくなりますね。
  

Posted by Red at 16:29Comments(0)モデルガン

2017年12月21日

MGCガバWキャップ発火調整


前回の続き。
リアルサイズカートを使用するMGC系のガバメント(GM12)に、BWCのカートを使用するダブルキャップ発火への道です。

デトネーターはもうこれで完成。カートストッパーから先端までの距離や、先端形状はデトニクス用の寸法を流用できるので、比較的簡単に出来ました。
後は銃本体の調整です。

■エキストラクター
MGC系列の製品はエキストラクターの加工は不要だという事が分かりました。やるとするなら、下側のエッジを斜めに落として、リムが入りやすくするぐらいでしょう。

CAW製のMGCリバイバルシリーズはエキストラクターの加工が必要です。CAWのCPカートはリムが薄く、エキストラクターの爪もその形状に合わせてあるため、加工しないとキツすぎてはまりません。

下からカートを入れてみて、リムがスムースにはまるように爪の形を整えます。
削りすぎて緩くなると排莢不良の原因となるから少しずつ。

■フィードランプ
カートをマガジンに装填して手動でチャンバーへ送り込もうとしたところ、フィードランプにカートの先端が突っかかる給弾不良が発生。

マガジンに5発装填ぐらいなら問題なく送り込めるのですが、7発フル装填すると初弾〜2発目が必ずこうなります。
これはフラッシュホール型のデトネーターを通すためにカート先端形状がノーマルのCPカートと異なる事が原因と思われます。

自分の知る限り、GM12のフィードランプは、下の2種類の形状があります。

たぶんですが、奥のフラットな形状の物はリアルサイズカート化されたばかりの頃のもので、手前のくぼみがあるタイプはMGC後期に見られたものだと思います(この辺の変遷は詳しくないので、おそらくですが)。ちなみにCAWのフィードランプは手前の形状です。

試してみたところ、奥のフラット形状のフィードランプでは、加工なしでOKでした。7発フル装填でも問題なく送り込まれるようです。
写真でもお分かり頂けるかと思いますが、両者はくぼみの有無だけでなく、長さも異なります。フラットタイプのほうが長く、よりカートに近いところまで突き出るのです。フラットタイプでフィーディングがうまく行くのは、この長さが大きく貢献している気がします。
もちろん、手前のタイプのくぼみの形状がBWCカートの先端形状と合わないという事もあるでしょう。

従ってMGC系のガバメントで、フラットなフィードランプが付いているモデルであれば、エキストもフィードランプも加工する必要がなく、デトネーターの交換のみで発火できるという事です。たぶん。

で、くぼみタイプのフィードランプは、削ってBWCカートがスムースに送り込まれるように調整しなければなりません。

少しの加工で済むかと思ってたら、かなり形を変えてしまいました…。
しかしこれでフィーディングも快調になりました。

■発火

チャンバーにプラス1発の8発装填で5回、計40発発火したところ、
閉鎖不良 1回
不発 1回
暴発 0回
排莢不良 0回

スプリングの調整無しで、なかなかの好成績!

さらなる発火テストを続けていきます。

しかし、デトネーターの交換だけでなく、フィードランプを削らないといけないというのも面倒なので、

フラットタイプのフィードランプを参考に、専用のフィードランプも製作中です。
デトネーターと一緒に交換するだけで快調に作動するならベストです。
  

Posted by Red at 00:45Comments(18)モデルガン

2017年12月11日

MGCガバ×BWCカート用デトネーター試作

MGCやCAWのデトニクスで、BWCのダブルキャップカートを使用するためのデトネーターを製作した事は何度か記事に書いた通りです。
今度は同じくMGC系列/CAWのフルサイズガバメントでBWCのダブルキャップカートを使うためのデトネーターを作りました。

「GM12」と呼ばれる、リアルサイズカートを使うMGC系のガバメント用です。
フルサイズガバの場合、カスタムデトネーターではなくバレルそのものをGM-7の物に変えてしまうという方法もあり、今まではそちらのほうがベターと考えていました。
銃本体の頑丈さとは裏腹に、バレルがとても破損しやすいMGCガバに、頑丈で入手もしやすいGM-7のバレルは非常に重宝します。様々なデトネーターが用意され、各種カートに対応しているのも魅力です。しかしGM-7バレルを組み込むには若干の加工や変換用リンクの調達が求められる上、「フィードランプをどうするか?」という問題が常につきまといます。

そうなるとCAWがMGCのガバメントをリバイバルしている今となっては、そのまま使えるCAWのバレルも良いのではないかと思い始めました。CAWがリバイバルしたバレルはMGC時代に比べれば破損しにくくなっており、今のところはパーツ供給もまあ安定しています。

というわけで、GM12のバレルに合わせたデトネーターを試作し、M1911A1トランジションで発火テスト。

出来たてのデトネーターは、例によって盛大に火を噴きます。
作動快調!
…なんですが、このガバメントはこれまで様々な発火テストの検体となり、あちこち削ったりパーツ交換したりしているので、素の状態のGM12とは言えません。
そこで、

バージンに近いMEU(新日本模型)と、ゴールドカップナショナルマッチ(CAW)を使ってテスト。

すると、フィーディングに問題がある事が発覚。
色々いじって快調作動するようにはなったのですが、その過程は近日アップします。

関係ないけど、イライアソンサイトの付いた銃ってあまりいじり慣れていないので、手動で操作するとスライドが戻る時にサイトの角で手を切りそうで怖いです。
  

Posted by Red at 23:22Comments(11)モデルガン

2017年12月04日

M9のデトネーター抜け対策

タナカのベレッタM9は絶好調モデルですが、しばらく使用しているうちにデトネーターがバレル内に固定されず、抜けるようになって来ました。
きちんとイモネジで固定したつもりでも、スライドを操作するだけで振動で(?)抜けてきます。

イモネジの締めすぎや、斜めに入れてしまったなど自分の締め方のミスか、発火の衝撃でイモネジが暴れてネジ穴の溝を潰したか、いずれにしてもバレルのネジ溝がダメになったのだと思います。
それなら長いネジを使用すれば良いのではないかとマニアの方からアドバイスを頂き、試してみる事にしました。
幸いにもベレッタの場合はバレルのネジ穴が長いため、先端側の溝が多少潰れても、長いネジを使う事で解決できそうです。
まずはタナカよりも少し長いマルシンベレッタ用のネジを使ってみましたが、改善は見られなかったので、さらに長いイモネジを見つけ、これを使用してみました。

写真上が全長12ミリのネジで、下がタナカ純正の全長8ミリの物です。
上のネジを入れてみたところ、新品時のようにガッチリとデトネーターが固定されました。

発火テスト。

EVO2カート30発、PFC15発。
いずれの発火後もデトネーターの固定に変化はなく、大丈夫そうです。

もし同じ症状が起きている方がいれば参考にして頂ければと思いますが、しかし長いイモネジが調達できないかも知れません。
その場合は、まず純正のネジを締めた後、その上からグロックやSIG用のイモネジ(全長5ミリ)か、GM5用のイモネジ(全長6ミリ)を締めるという、イモネジ二段重ねでも長いネジを使うのと同じような効果が得られました。

上写真のネジ穴内には、すでに純正のイモネジが奥まで入っています。その上からグロック用のネジをさらに締めるわけです。
発火はしてませんが、手動操作では問題ありませんでした。

2つのネジの組み合わせはピッチさえ合えば何を使ってもOKだと思いますが、バレルのネジ穴から突き出てしまうとリコイルスプリングに干渉するので、

せいぜいこれぐらいの長さまでにすると良いかと思います。
  

Posted by Red at 18:51Comments(5)モデルガン