2018年07月31日

ガバーメント100周年記念モデル(マルシン)の全貌

マルシンのHPの新着情報に、ガバメント100周年記念モデルの写真がアップされました。
一体どんなモデルになるのかと注目していましたが、目新しい箇所はストレートハウジングとロングトリガーで、ほぼ「刻印バリエーション」と言えるような内容です。
実銃は1911スタイルですが、マルシンのフレームは1911A1の物が流用されており、ガッカリされる方も多い事でしょう。
いささか中途半端に感じる仕様で、マルシンがこのモデルをどのような層に向けて販売したいのかがイマイチ分かりません。
定価約4万円という価格から考えても、入門機や「ちょっと買ってみよう」と気軽に買ってみるような機種でない事は明らか。ターゲットはガバメントファンしか考えられないのですが、この機種に興味を持つようなガバメントファンにとって、1911と1911A1は明確に区別される物です。特にトリガー後方のグリップフレームの切り欠きの有無は、ビジュアル的に最も違いとして分かる箇所ですから、この部分をA1仕様のままにして良しとするのは理解に苦しみます。
そして前述したような高価格、さらにLAホビーショップによれば「予備パーツのご用意はありません」とかなりの強気で、本当に謎の商品です。

今の時代にモデルガンをリリースし続け、バリエーション展開とは言えこのように新商品を発売してくれるマルシンのようなメーカーはとてもありがたいので、だからこそもっとファンに支持されるような的を射たモデル選びをしてもらいたいとも思います。

金型の関係でフレームの切り欠きを埋める事が難しいのであれば、同じようにストレートハウジング、ロングトリガーを使う1991 S'80という選択もあったはずですし(前後サイトの問題はありますが)、そんな新規パーツを作るぐらいなら、ハウジングとスライドストップをチェッカリングにして、1911A1をきちんとした仕様にアップデートしてほしいと思っている人も多いでしょう。

六人部さん原型によるマルシンガバは、小林さんの設計とはまた違う味わいのあるモデルですから、この資産を大切に活かして展開をしてほしいです。

マルシンガバは調整次第で安定して快調に作動します。
  

Posted by Red at 00:24Comments(0)モデルガン

2018年07月28日

グロックのショートリコイルをスムースに

最近はグロックをよくいじっています。
以前、パワーの強いEVO2カートを使うために、スライド内側のアゴの部分にバッファーを装着しましたが、ショックを吸収するだけでなく、厚みの分だけリコイルスプリングのテンションも上がり、発火しても衝撃がかなり押さえ込まれている感じがあり、安心感を得られています。

ところが、発火していると閉鎖不良が頻発します。
フィーディングトラブルというわけではなく、カートはチャンバーへ送り込まれるのですが、

こんな感じでバレルがショートリコイルした位置から戻らず止まってしまい、スライドが最後まで前進しません。スライドを後ろから押しても前進せず、逆にチョイと引くと正常な状態に戻るのです。

カートの給弾不良であれば、チャンバーを削るなどの対策が考えられますが、カートは送り込まれていますし、最初に「閉鎖不良」と書きましたが、エジェクションポートは閉鎖しているので実は閉鎖不良ではありません。前進不良です。

バレルがショートリコイルした位置からきちんと戻らないために発生しているトラブルである事は分かったので、バレル基部の金属パーツとインナーシャーシの接点をグリスアップしてみましたが改善されませんでした。
そこでもう一度グロックのショートリコイルの仕組みを見直してみます。

バレルとリコイルスプリングガイドの関係
通常時


ショートリコイル時

ブローニング方式のショートリコイルは、バレルは後退だけでなく下降もしますから、バレルとリコイルスプリングガイドの位置関係も上下に変化します。

使い込んだリコイルスプリングガイド。

リブがボロボロになっています。
これを踏まえると、作動時には、

リコイルスプリングガイド後端のリブと、バレルの基部が接触していると考えられるのです。
そしてリブがガタガタに変形していると、それが干渉してスムースに動かなくなるのではないでしょうか。

そう言えば昔、マルベリーフィールドがグロック用のCPカート変換デトネーターを発売した時、ステンレス製のリコイルスプリングガイドもセットになっていました。あのガイドは変形防止も目的のひとつだったのかも知れません。

とりあえず、リブの表面を削って可能な限りガタガタをなくし、ペーパーとコンパウンドで少し磨きました。

あまりにもボロボロになっている場合には、新品に交換したほうが良いかも知れません。たかが200円ですし。

ついでにバレル側も、リブと当たる部分の角を丸めました。


この調整を行い、発火テスト!

結果は90発、閉鎖不良、給弾不良なし!バッチリです!
ショートリコイルの作動が良くなったせいか、給弾も調子よくなった気がします。フィーディングトラブルゼロはびっくりです。そう言えば新品の時はこんなだった気がします。

おまけに9ミリイージーCPカートでも16発だけですが発火してみました。
これまた以前は発生していたフィーディングトラブルが一度も起きませんでした。

というわけで、おそらくこの調整は当たっていたようです。
ガバの場合にはバレルリンク周辺を、それ以外のモデルではバレルとシャーシの接点などに注油してショートリコイルメカがスムースに機能するように心がけてはいましたが、グロックのこの部分については、今まであまり気にした事がありませんでした。
  

Posted by Red at 01:28Comments(4)モデルガン

2018年07月20日

Vショー間近

明後日、22日(日)は都立産業貿易センター台東館でビクトリーショーです。
今回もディーラー参加で、切粉さん及びモデルガン発火体験と共同ブースとなります。

場所は7階Gunフロアの入り口を入ったらすぐ左、ブース番号はA1〜3です。
モデルガンビギナーの方は、ぜひ発火体験ブースでモデルガンを撃って帰ってください。
無料です!
(発火できるのは基本的に主催者の用意しているモデルガンのみです)。

また当方のブースでは、前回すぐに売り切れてしまったWAセキュリティシックス用のエジェクターを、今回は増量して持って行きます。

モデルガントークをしに来るだけでも結構ですので、ぜひお立ち寄りください。
  

2018年07月17日

樹脂プライマー


発火仲間のMSGkenkenさんが試作した樹脂製のプライマー(インナーです)。
タニオ・コバのオープンカート用に作られたそうですが、一般的なCPカートでも使用可能です。
何のために?と思われるかも知れませんが、通常、真鍮で作られているプライマーを樹脂化する事で、カート自体の重量が軽くなり、カートの飛びを良くしたり銃を痛めにくくできると考えられます。
またこれは小林社長がおっしゃっていたそうですが、プライマーが軽い事で不発も減らせるとの事です。確かに、Fピンの打撃力でプライマーとキャップを前進させて発火するわけですから、プライマーが軽ければそのぶん前進しやすくなるはずです。
そう言えばマルベリーフィールドやC-Tecの一部のカート、タナカのEVO2カートなど、発火性能を追求するとプライマーが軽量なアルミで作られる事が多いです。


写真はアルマイトオープンカートにセットしたところ。プラオープンにすれば最軽量カートになります。

発火してみましたが、特に問題は無し。普通に使えます。
GM-7自体トラブルが起きにくいので、調子が良くなったかどうかは分かりませんが、少なくとも樹脂にした事で不具合は起きないようです。

問題はこの試作品の場合、ジュラコン削り出しで作られていてコストが高くなる事です。よほどの事がない限りプライマーにお金をかけようとは思わないのですが、このような研究はいずれ何かの役に立つと思います。

ちなみに、同様のコンセプトで3Dプリンターでプライマーを作っている方がいて、そちらはDMM.makeで購入できます。
ポリマー オープンカートリッジ(タニオ・コバ)用プライマー 100個
これは色を着けられる点が面白いですね。
  

Posted by Red at 22:19Comments(0)モデルガン

2018年07月13日

GM-7.5新作 XSEショート

多忙でモデルガンをいじれない日が続き、ようやく一段落つきましたが、その間にタニオ・コバの新作が発表されていました。
コルトXSEのショートスライドモデルです。
GM-7.5としては、初のタクティカル仕様モデルと言えます。

XSEは斜めのセレーションにスライド後部の馬刻印、それにグリップのハイカットなどの組み合わせがとても格好良い銃です。コルト製品という点もポイントが高く、過去にGM-7で発売された物も、BWCのカスタムモデルもいずれも人気です。
そのショートモデルを選択したというのは、なかなか面白いですね。
実銃でもXSEの4.25インチモデルは存在し、海外の販売サイトから拾った実銃の画像がこちらです。

実銃はコマンダーサイズで、タニコバのショートモデルはスライドの先端を切り詰めていますから、シルエットが若干異なりますが、おそらくこのモデルをイメージしているものと思われます。
GM-7系のショートスライドモデルは人気がありますから、これは完売の予感。
欲しい人は予約必須でしょう。
  

Posted by Red at 23:45Comments(0)モデルガン