2023年09月25日

ハイパワー木グリ交換とリップ調整


X-PFCのブローニングハイパワー、今回の再販では木グリ付きも選べます。
ハイパワーは実銃でも黒いプラグリ仕様があるので、プラだからといってリアルじゃないという事はありません。プラグリを選ぶか木グリを選ぶかは好みの問題です。
マルシンのハイパワーはとても古い設計で、実物グリップは付きません。ネジ穴の位置やシルエットラインなどは同じなのですが、裏側の形状がまったく異なり、実物グリップを付けるにはグリップの裏側を大きく加工する必要があります。
なので「ビバリーヒルズコップごっこがしたい」という人などは、最初から木グリ付きを選ぶのが良いでしょう。

自分の場合には、マルシンハイパワーに付けられる木グリという物を以前ヤフオクで購入して持っていました。
これは高品質なトイガン用の木グリを多数製作・販売されているmodel-sさんという方の出品していた物です。マルシンハイパワー用の木グリとはレアだと思い購入し、保管していました。ついに満を持してこのグリップに換装します。

表は一般的なハイパワーのグリップで、チェッカリングもキレイです。
そして裏側はマルシン用の形状になっています。

ランヤードリングの部分まで覆うタイプなので、ランヤードリングは取り外します。

まったく加工の必要がなくピッタリ。素晴らしい。



これぞハイパワーという見た目になりました。

さて続いて少しだけ発火調整をしました。
購入時には付属の5発のみで快調に動きましたが、予備カートを入手して13発フルロードして発火してみたところ、このようなジャムが発生しました。

これは排莢不良ではなくダブルフィードです。発火したカートはきちんとエジェクトしているのですが、次弾装填時にその次のカートまで送り込まれそうになり、このようなジャムを起こしているのです。

これはマガジンリップが少し緩い事が原因と思われます。
送りこまれるべき弾が途中で上方に抜け出てしまうからこうなるのでしょう。

というわけで、マガジンリップを少し締めます。

前方はフィーディングに最適な角度なので、後端のほうをわずかに締めました。
といっても目で見て分かるほど形状を変えていません。ペンチで掴んでクックッと少し力を入れた程度です。

これで発火したら見事にノートラブルで1マグ撃ち切りました。

X-PFCの轟音でこれだけ連射できると快感です。

それにしてもX-PFCは腹にズドンと響くような音で本当にすごいですね。キャップ火薬1個でこれだけの音が出るのだから、モデルガンにはまだまだ無限の可能性が秘められていると思います。
  

Posted by Red at 21:24Comments(5)モデルガン

2023年09月20日

X-PFC搭載ブローニングHP


マルシンからブローニング・ハイパワーが再販されました。
いわずと知れたマルシンのロングセラー商品で、幾度も再販されています。
しかし今回は新型カートリッジ『X-PFC』を伴っての復活。事前にマルシンが公開したわずかな写真や図などの情報ではその全貌が不明だったため、一体どのようなカートなのか発売前から注目されていました。

新カートに合わせて、銃本体のバランスも見直されているようですが、外観的には大きな違いはありません。

しかしスライド・フレームの右側面にあった「MARUSHIN」「STGA」の刻印がなくなり、グリップを外した場所に移されました。近年はこのスタイルが主流になってきています。

そしてこれが新型カートリッジ・X-PFCです!

アルミ製で、ネジが弾頭付近に移動した形状はワルサーPPKですでに採用されています。
この構造の良いところは、弾頭の色を変えられるところです。ダミーカートリッジのようなリアルさが良いですね。
またこれまでは発火ガスによる負荷が最もかかる場所にネジがあったので、薄くなっている部分から亀裂が走る事がありました。この構造ならその心配もありません。
ではPPKのカートとX-PFCの違いはどこかと言うと、
プラグです!

高さ5.3ミリと高くなり、Oリングが廃止されています。
爆音プラグにも似ていますが、内部が大きく掘られ、底の付近はすり鉢状になっています。

カートリッジの変更に伴い、チャンバーピン(デトネーター)も変更されました。

これが『異形Xチャンバーピン』です。
先端はプラグ内部のすり鉢形状に合う傾斜がつけられ、側面には3本のスリットが掘られています。

このようにプラグにぴったりと嵌まり、発火直後にはガスをシールします。

このような形状のため、X-PFCのプラグは上下があります。掘られている方を弾頭側になるようにセットします。

プラグがチャンバーピンから離れた瞬間、側面のスリットから一気にガスが流れ出る仕組みのようです。

従来のチャンバーピン(写真下)との比較。

長さが異なるので、従来品との互換性はありません。
異形XチャンバーピンとX-PFCをセットで従来モデルに流用可能かどうかはまだ分かりません。今後検証したいと思います。

発火!

音がデカイ!
ハイパワー+PFCと言えば『下宿モデル』の異名を取るほど音がしない事で有名でしたが、そんな常識を覆す爆音です。
しかし耳が痛くなるような音ではなく、何となく心地良い発火音です。

まずはコマーシャルモデルが発売されましたが、ミリタリーやカナディアンなども来月以降に順次リリースされるようです。
初の閉鎖式ブローバックカートリッジ・PFCはマルシンのハイパワーによって世に放たれました。
そのハイパワーで、また新たなカートリッジが生み出された事はマルシンの、そしてモデルガンの歴史においても意義深いと思います。
今後、M9やガバメントなどにもXシステムが採用されるのでしょうか。楽しみです。

マルシンは旧態依然という印象を持つ方も多いかも知れませんが、再販の度にこのように新たな挑戦があり侮れません。
来月にはコルト25オートもセンターファイヤー化されて再販されます。そしてこれもアルミカートとなるようです。あんな小さいカートをアルミで作れるのか!?と興味は尽きません。


  

Posted by Red at 23:45Comments(9)モデルガン

2023年09月17日

コルト・コブラR-model


タナカからコルト・コブラが発売されました。
実銃はディテクティブスペシャルをアルミフレームにした軽量化モデルという位置付けです。
ディテクティブもコブラも長年に亘る製造期間の中で幾度も改良がなされていますが、素材が異なるというだけで両者の見た目は基本的に同じです。
モデルガンではどちらもHW材で再現されるので単なる刻印違いになるかと思いきや、先行して発売しているディテクティブとは異なる年代の物をモデルアップする事で見事に差別化が図られています。

5月に発売されたディテクティブスペシャルR-model(写真下)との比較。

コブラのほうが年代的には前のタイプで、1951年頃のモデルが再現されているようです。程なくしてコブラも下のディテクティブと同じ見た目になります。『Gun Professionals』2018年2月号を見ると、Toshiさん所有のコブラ(1959年製)は下のタイプです。

バレルには「COBRA」の刻印。
そして一見して分かる違いがエジェクターロッドの短さと先端形状です。


エジェクターロッドが短いので、当然カートを押し出せる距離も短く、操作するとチーフスペシャルのような印象を受けます。

モデルガンでは問題ないですが、実銃ではチャンバー内に貼り付いた空ケースを確実にエジェクトさせるにはもっと長いほうが良いはずです。S&Wリボルバーと違いロッド先端でシリンダーをロックするわけではないのでロッドを延長する事には問題なく、後の改良に繋がったのだと思います。
モデルガンを実際に操作してみると、このような改良の歴史がよく理解できますね。

もうひとつの特徴がベークライトグリップです。

1911A1のグリップと同様の樹脂製グリップで、タナカではこれをABSで再現しています。
内側にはウェイトが仕込まれており、そのおかげで実銃に迫る重量を実現しています(実銃との差はわずか5g!)。


サイドプレートの馬の刻印も中央付近に変更されています。
このような細かい部分の再現も抜かりないですね。

内部機構はディテクティブと同じなので作動性能についてはまったく心配ありません。
5月にディテクティブが発売されてから4ヶ月経つわけですが、けっこう頻繁に動かして遊んでいますが懸念されていたシリンダーが動かなくなる症状はまったく起きていません。さらに2次出荷分やポリスポジティブと発売されてかなりの挺数が市場に出回っていると思われますが、問題が起きたという話は聞きません。タナカによるコルトDフレーム機構は完成の域に達していると考えられます。
これほどの傑作に仕上がっているのですから、タナカのコルトDフレームには、さらなる展開を期待してしまいます。
  

Posted by Red at 14:53Comments(2)モデルガン

2023年09月04日

真夏の発火大会2連戦【A BETTER TOMORROW編】

真夏の発火大会2連戦【MULE編】からの続き。

MULEイベントを終えた私は、深夜のうちに横須賀まで移動し、翌日の会場近くのホテルにチェックインしました。到着したのは深夜0時近くです。
この2日連続イベント参加にあたって私が選抜したモデルガンは、タナカのデザートイーグルや、ステンレス製やチタン製パーツなどを組み込んだGM-7カスタムなど、サビに強いモデルたちです。
というわけで昼間発火したカートを軽く水洗いし、モデルガンはバレルに水を通して内部をすこし拭くぐらいの最低限のメンテナンスだけ行い就寝。
あっという間に2日目がやってきました。

イベント名:HONG KONG CAFE A BETTER TOMORROW第一回 モデルガン発火イベント九龍會
場所:HONG KONG CAFE A BETTER TOMORROW別館九龍ビル
日時:2023年8月27日(日)11:00〜(17時より懇親会)

今回が初開催の新しい発火イベントです。
主催者は横須賀市の北久里浜駅近くにあるHONG KONG CAFE A BETTER TOMORROWです。

『A BETTER TOMORROW』とは、映画『男たちの挽歌』の英語題。
同作品をはじめ、香港映画と銃をこよなく愛するご夫婦によって営まれている香港料理のお店です。


挽歌ファンであればイベント関係なく、一度は足を運べぶき名店なのですが、隣接する九龍ビルはイベントスペースとなっており、ここがまた香港の食堂感たっぷり。発火イベントはここで行われます。

この日は地域のお祭りがあったようで、この新しいイベントの門出を祝福するかのように店の前を神輿が通っていきました。

全員一斉発火でイベントスタート!



この日も発火しまくり。


『リボルバー・リリー』公開でいま最も再販が熱望されるS&W M1917。


マルシンMP40改、MP41も快調に動いています。



スナブノーズリボルバーや、デリンジャーは、小さいのにデカイ音で大活躍。

このイベントは昼食付き。

とろけるような豚の角煮が絶品の弁当に、デザートにはマンゴーのクレープまで。
さらに店主の知り合いによる、香港クラフトビールの試飲も行われ、ビール好きな方々には天国のようなイベントです。


自分は車なのでビールは頂けませんでした。


コスプレも勿論OK!


タニコバM4MGを、9ミリカート仕様にコンバートしていて、排莢された9ミリカートが写っています。
他の人のカスタムや貴重なコレクションを実際に見られるのもイベントの楽しみ。

この日も景品争奪じゃんけん大会が行われ、こういうのに弱い自分にしては珍しくフォアグリップと香港版出前一丁をゲットしました!
さらに参加賞としてショットシェルの箱とダミーカート、さらにお店のキーホルダーも頂き、戦利品盛りだくさんです。


自分はレンタカーの返却時間の関係で夜の懇親会には参加せず、発火会のみの参加となりましたが、懇親会では絶品の香港料理を食べながらモデルガン談義をしたり、発火もできます。
モデルガンを心置きなく撃ちまくれて、おいしい料理も食べられる最高のイベントなので、ご興味のある方はぜひ次回以降参加してみてください。
次回は10月7日(日)開催予定との事。情報や申し込みはお店の公式Xをチェックしてください。

こうして真夏のモデルガン発火大会2連戦を終えました。
まったくカラーの異なる2つのイベントでしたが、どちらも共通しているのは、参加者の表情が一様に明るく、心から楽しんでいるなぁという事です。モデルガンは家でも楽しめますが、愛好家が集まればその楽しさは何倍にもなります。そしてそれぞれのイベントは特徴や楽しみが異なるので、今後も可能な限り出掛けて楽しんでいきたいと思います。
  

Posted by Red at 20:52Comments(3)発火イベント

2023年09月03日

真夏の発火大会2連戦【MULE編】

去る8月26日と27日に、発火イベントが連続で開催されました。
26日はMULE主催で、千葉県香取市。
27日は神奈川県横須賀市にあるHONG KONG CAFE A BETTER TOMORROW主催
です。
どちらも東京から少し遠いものの、全然行ける距離。普通ならホイホイと参加するところですが、2日連続となるとなかなかのカロリーです。移動距離も結構あるし、モデルガンやカートのメンテナンスの事もあるのでちょっと悩みました。
モデルガンイベントが立て込んで困るとは、何たる贅沢な悩み!ほんの10年前には東京近郊でモデルガンの発火イベントなんてほとんどなかったわけだから、ちょっと幸せな未来がやって来ています。というわけで、少々大変でも2日連続で参戦する事を決めました。

まずは初日の MULE主催イベントのレポから。

イベント名:MULEモデルガン発火大会 第1回
場所:AIR SOFT PARK GARDEN(旧エリア51)
日時:2023年8月26日(土)13:30〜(18時より居酒屋で宴会)


このイベントの画期的なところは、主催者がMULEであるという事です。メーカー主催の発火イベントは近年ではとても珍しい!MGCは開催していましたが、このようなオープンイベントは今世紀初の出来事かも知れません。ちなみにMULE主催ですが他社製品を持って行っても勿論OK。

事前に調べたところ、会場のAIR SOFT PARK GARDENへは東京都区内からだと高速を使って1時間半程度と出ましたが、余裕を持って2時間前に出発。
しかし!夏休み最後の土曜日という事もあってか?首都高が大渋滞。下道も使って渋滞を回避しながら向かうも、30分遅刻して到着しました。

大栄インターチェンジから15分程度走った場所にAIR SOFT PARK GARDENはあります。
駐車場に車を停めると、早くもフルオートの発火音が聞こえてきました。

AIR SOFT PARK GARDENは、森林系のサバゲーフィールド。そのセフティゾーンが今回の発火大会の会場です。屋外イベントは都内では難しいので新鮮!

駐車場まで聞こえてきたフルオート音の正体はこれ。

なんとプロパンガスを使って音とマズルフラッシュのみ再現した物です。凄まじい迫力で、屋外ならではの遊びです。


テーブルは参加者のモデルガンでいっぱい。

カートリッジをなくさないようブルーシートが設置されていました。

屋外イベントなのでこのような設備がないとフルオートはカート紛失必至。



思い思いに発火を楽しんだり、モデルガン談義に花を咲かせたり。


主催者のMULE本郷社長。最近はVショーやブラックホールなどへの出店もないので、久々にお姿を拝見しました。
ちなみにこのMGC製M16はその場でオークションが行われ、20円で落札されました(笑)。


ハートフォードやタニオ・コバ、BAP、黒沼興行などがこのイベントに協賛しています。その景品をかけてじゃんけん大会。


じゃんけんに勝ってGM-7.5を手に入れた幸運な方。


参加者全員にカッコいいレーザー刻印が入ったトレーと薬莢を頂きました。
さらに冷えたスイカや新米のおにぎりなども振る舞われ、“夏休み!”を感じさせる発火イベントとなりました。

発火イベント終了後はMULE本社近くの居酒屋で宴会です。

本郷社長のディープな業界裏話&Y談で大盛り上がり。
さらに宴会参加者には革製のコースターがプレゼントされました。

今回のイベントの日付や協賛メーカー名が刻印されていますが、一番上には「This is MGC Leather」の文字が。なんとこの革は、MGCがホルスターを作るのに使用していた半世紀前の革だそうです。そんな虎の子の革でコースターを作って配るなんて粋ですね。

宴会が大団円となった後は、近くのホテルに宿泊する方が多かったです。
しかし私は翌日のイベントに向けて、夜のうちに横須賀まで移動する事にしていました。
夜の高速で東京湾をグルッと回る2時間半のドライブです。


真夏の発火大会2連戦【A BETTER TOMORROW編】
へ続く
  

Posted by Red at 16:07Comments(1)発火イベント