2021年10月28日
タナカからトカレフ!?
発売中の『Gun professionals』及び『アームズマガジン』両誌の12月号に、タナカワークスの新工場を取材した記事が掲載されています。
内容は移転したばかりのキレイで広々とした工場紹介がメインですが、両誌ともページの隅っこに小さく、「開発中の製品」とされる銃の写真がさりげなく掲載されています。
キャプションにもそのモデル名は書かれていませんが、紛うことなきトカレフです!
いやいや、驚きました。まさかトカレフの開発がここまで進んでいるとは。
ハドソン製品の金型の多くがタナカに渡っているというのは周知の事実であり、デザートイーグルが発売されたあたりから、タナカにトカレフを期待する声が聞かれたのも事実です。しかしそれは単なる願望で、実現しないものと勝手に思い込んでいました。
タナカ製トカレフにテンションが上がって仕方ないのは、その作動性能と耐久性をタナカの技術力で極限まで引き上げてくれるだろうという期待があるからです。
モデルガンの歴史上、1、2を争うほど快調作動が困難なトカレフと、タナカの技術力のぶつかり合い。一体どんな仕上がりになるのでしょうか。
アルミ製のトカレフ弾カートなんてのも作るんでしょうね。ドキドキが止まりません。
タナカの場合、情報が出てから発売されるまで何年もかかるという事はありませんから、普通なら来年中には発売されるでしょう。ただ、現在はHWの材料が入手困難になっているそうですから、その影響が懸念されます。これはタナカだけの問題ではありませんが。
トカレフの事ばかり気になってしまいますが、今回のタナカ新工場の記事では、従業員の皆さんの顔が見られたのが良かったです。
この1〜2年ぐらいは森副社長がSNSを展開したり、顔出し取材を受けたりという機会がありましたが、それ以前は内部が取材される事もなかったし、ミリタリーショー等にも出店しないので、タニオ・コバやCAWなどと違い、どういう人が作っているのか分かりませんでした。ユーザーにとってタナカは「顔の見えないメーカー」だったのです。
集合写真や熟練工の仕事ぶりを誌面で見られた事で、いっそう製品に愛着が湧きました。
とりあえず…トカレフを期待して待ちます。
2021年10月22日
再販マルシンガバ調整ポイント
先日マルシンから発売されたリニューアルガバメントシリーズ、キットの売れ行きはなかなかのようですが、作動させるのに結構手こずっている方もいらっしゃるようです。
自分は数年前にマルシンガバをかなり研究したのと、今回の再販分と同様に金属シャーシを備えた“MT”シリーズも経験済みだったので、調整ポイントは大体分かったのですが、初めてマルシンガバを触る方や、モデルガン初心者の方にはかなりの難敵かも知れません。
YouTubeでくろねこYZさんが調整ポイントを解説されているので、それを視聴するのがおすすめですが、それでもまだ苦戦されている方がいらっしゃるようなので、躓きそうなポイントを記載しておきます。
今回からインナーシャーシが金属になったため、樹脂製シャーシとは若干形状が変わったと思われ、これに起因する不具合が多いようです。
●マガジンが抜けない
挿入したマガジンがキツくて、抜くのが大変という症状です。
これはエジェクターの下あたりのシャーシを削ってください。
ここがマガジンの背面と干渉してキツくなっています。
ここを削れば自重落下のマガジンリリースもできるようになります。
●ディスコネクターが戻らない
スライドが後退したあと(手動でも発火でも)、トリガーを引いてもハンマーが落ちない(トリガーが空振りする感じ)症状です。
これはディスコネクターが下がったままで、上昇していない事が原因です。
この現象はマガジンが挿入されていると発生し、マガジンが入っていなければ起きません。
原因はフレームを上から見ると分かります。
ディスコネクターの一部が、シャーシから飛び出してしまっています。
この飛び出た部分がマガジンに干渉しているのです。
解決方法は2つ考えられ、
ディスコネクターが通る穴の前面に、薄い板を貼る方法。
赤で示しているところに板を接着すれば、ディスコネクターが飛び出さなくなるはずです。たぶん。試してないので推測ですが。
板の素材は何にするのか、何で接着するのかなど悩みどころです。
もうひとつの解決方法は、ディスコネクターの飛び出ている部分を削ってしまう事です。
飛び出る可能性があるのは、赤で示した箇所です。
ただ、くろねこYZさんの動画でも指摘している通り、青矢印で指している角を丸めるだけでも効果はあるはずです。
とりあえず自分は角も丸めたし、赤で示した部分全体も削ってしまいました。
かなり肉薄になっていますが、ここは負荷がかかるような箇所ではないので問題ないと思います。
自分は確実に作動させたいので結構攻めていますが、ここまで削る必要はないでしょう。少し削って組み込んで試し…を繰り返し行ってベストを探ってください。
ちなみに、この写真で削っている部分よりも上まで削ってしまうと、また同じように飛び出して来るのでやり過ぎ注意です。
●サムサフティが固い
●スライドストップがかからない
この2つはプランジャーのテンションが高すぎるのが原因です。
これも解決方法は2つあり、プランジャーと接触する箇所(赤矢印)を削ってしまう方法と、プランジャースプリングをカットしてテンションを下げる方法です。
自分はサムセフティ、スライドストップとも削った上にプランジャースプリングも2巻きほどカットしています。
パーツ類を削って失敗すると取り返しがつかないので、まずは汎用品のプランジャースプリングのカットで様子を見るのがおすすめです。
以上、きちんと調整してスルスルと動くようになれば、発火しても楽しいマルシンガバです。
イイ感じで動くようになってきた〜。
— Red (@dark3rd) September 21, 2021
調整も楽しいマルシンの組み立てキット。#モデルガン#コルトガメント#COLT#M1911A1 pic.twitter.com/9WH7mjUClE
2021年10月16日
タナカ製スモルト(Ver.3)4インチ
タナカの新製品、スモルト(Ver.3)4インチです。
タナカがS&WのKフレームリボルバーをVer.3で発売した時から、このモデルをずっと待っていました。
今さら説明するまでもありませんが、S&WのKフレームにコルトパイソンのバレルを移植したカスタムがスモルトです。
日本ではスマイソンという呼び方の方が通りが良いですが、本場アメリカではスモルトと呼ばれる事がほとんどなので、タナカではVer.3化にあたりスモルトという商品名にしたようです(でもやっぱりスマイソンって言っちゃうなぁ)。
内部構造が優れ、トリガーフィーリングが良いS&WのKフレームに、命中精度が高くアンダーラグによってリコイルが軽減されるパイソンバレルをねじ込むというのは、実用性能重視の考え方です。
しかし射撃をするわけでもないモデルガンでもスモルトが人気なのは、奇跡の融合とも言えるようなカッコいいルックスに仕上がっているからでしょう。
さらに、S&Wとコルトを掛け合わせるなんて、やっちゃいけない事のような気がして、一種の背徳感というか。そんなドキドキ感もまた魅力なのかも知れません。
Ver.3なので、フレームの刻印もリアルです。
S&WとCOLTの刻印が同居する夢の架け橋。それがスモルト。
S&Wのシンボルロゴはフレーム左側に入っています。
シリンダーはカウンターボアードなし。
トリガーはグルーブなし。
バレル固定ピンなし。
シリンダーのロックは、ヨークにベアリングボールを埋め込む方法が一般的(?)ですが、このモデルではパイソンのシュラウド部分にロッキングボルトが増設されており(赤丸部分)、通常のS&Wリボルバーのようにエジェクターロッドを前方から固定する仕様になっています。
グリップはホーグ風のラバーで、S&Wのロゴが入っています。
そしてグリップ内にウェイトが仕込まれているため、持った時のズッシリ感がすごいです。
グリップが付いた状態ではスクエアバットのように見えますが、実はラウンドです。
4インチや6インチモデルでラウンドバットだと、似合うグリップを探すのに少し難儀しそうです。
ただ、標準で付いているこのラバーグリップに不満もないので、ゆっくりと良いグリップを探していこうと思います。それもまた楽しみ。
作動はタナカのS&WリボルバーVer.3ですから、極めてスムースで何の問題もありません。
そしてここまで説明した通り、コクサイやハートフォードなどのスマイソンとはかなり仕様の違った仕上がりですから、他社製をお持ちの方でもコレクションに加える価値がある1挺です。
すでに6インチは発売済みですから、次は2.5インチが出るのでしょうか。それも欲しいですね。個人的にはコンバットスモルト、即ち3インチ出たら最高に嬉しいです。
2021年10月07日
MGCガバのネジ穴を移動
MGC系のガバメント用バレルは、デトネーター固定用のネジ穴が下にあります。
普通に使ってるうちは特に問題ありませんが、ネジ穴が広がってバカになったり、発火の衝撃でネジが緩んでバレルから少しでも出てしまうと、イモネジがリコイルスプリングに干渉してしまいます。
GM-7の場合はバレル上部にネジ穴があるので、多少ネジが緩んでも前述のような問題は起きません。
写真のバレルはCAW製のMGCリバイバル・ナショナルマッチのバレルです。バレルが破損しやすい事がMGCガバの唯一と言って良い弱点でしたが、CAWがリバイバルしたバレルは格段に耐久性が高いです。
しかしネジ山が削れて来たのか、バカになりかけていたのでGM-7のようにネジ穴をバレル上部に移植する事にしました。
まずは元のネジ穴をプラリペアで埋めます。
続いてバレル上部、元の穴の反対側に2.5ミリの穴を空けます。
CAWがリバイバルしたバレルでは、MGC系のバレルよりもデトネーターがわずかに深く入るっぽいので、前のロッキングラグに少しかかる位置に穴を空けました。
新日本模型などMGC系のバレルではちょうどロッキングラグの間に穴を空ければ良いでしょう。
そしてこの穴にM3×0.5ミリのタップでネジを切ります。
これで完成。
ネジが少し飛び出ていますが、ロッキングラグの高さを超えなければスライドに干渉する事はありません。
でも出ているのが気になるなら、1ミリ程度短いイモネジに交換すれば良いでしょう。
そう言えばフルサイズガバのイモネジと、デトニクスのイモネジは長さが異なるという事を最近知りました(デトニクスのほうが短い)。
MGCガバにGM-7用バレルを使う手もありますが、CAWがリバイバルしたバレルも壊れにくいのでこちらもお勧めです。
普通に使ってるうちは特に問題ありませんが、ネジ穴が広がってバカになったり、発火の衝撃でネジが緩んでバレルから少しでも出てしまうと、イモネジがリコイルスプリングに干渉してしまいます。
GM-7の場合はバレル上部にネジ穴があるので、多少ネジが緩んでも前述のような問題は起きません。
写真のバレルはCAW製のMGCリバイバル・ナショナルマッチのバレルです。バレルが破損しやすい事がMGCガバの唯一と言って良い弱点でしたが、CAWがリバイバルしたバレルは格段に耐久性が高いです。
しかしネジ山が削れて来たのか、バカになりかけていたのでGM-7のようにネジ穴をバレル上部に移植する事にしました。
まずは元のネジ穴をプラリペアで埋めます。
続いてバレル上部、元の穴の反対側に2.5ミリの穴を空けます。
CAWがリバイバルしたバレルでは、MGC系のバレルよりもデトネーターがわずかに深く入るっぽいので、前のロッキングラグに少しかかる位置に穴を空けました。
新日本模型などMGC系のバレルではちょうどロッキングラグの間に穴を空ければ良いでしょう。
そしてこの穴にM3×0.5ミリのタップでネジを切ります。
これで完成。
ネジが少し飛び出ていますが、ロッキングラグの高さを超えなければスライドに干渉する事はありません。
でも出ているのが気になるなら、1ミリ程度短いイモネジに交換すれば良いでしょう。
そう言えばフルサイズガバのイモネジと、デトニクスのイモネジは長さが異なるという事を最近知りました(デトニクスのほうが短い)。
MGCガバにGM-7用バレルを使う手もありますが、CAWがリバイバルしたバレルも壊れにくいのでこちらもお勧めです。