2017年11月02日
モデルガン発火体験の予習3【モデルガンの扱い方(後編)】
11月5日(日)のビクトリーショーに出展する『モデルガン発火体験』予備情報です。
第1回 モデルガン発火の楽しさを知る
第2回 モデルガンの扱い方(前編)
前回は発火前のモデルガンの扱い方について書きました。後編は発火です。
「トリガーを引くだけ」と言えばそれまでなんですが、ちょっと付随情報なんかも書きたいと思います。
モデルガンは跳弾によって怪我をする可能性がないため、撃つ時もゴーグルなどのアイプロテクションを装着する必要はありません。
準備や後始末など何かと面倒くさいと思われがちなモデルガンですが、この点に関してはモデルガンのほうがお気楽です。
火薬カスが目に入ったり、銃が破損した場合に破片やパーツが顔に向かって飛んで来る可能性もゼロではないため、「モデルガンでもアイプロテクションをすべき」という考えの人もいますが、メーカーが推奨しているわけではありませんし、愛好家の間で広く定着しているルールというわけでもありません。従ってアイプロテクションをせずにモデルガンを発火したからといって、非難の対象になる事はありませんし、現在のモデルガン界では、アイプロテクションをしない方が一般的です。
『モデルガン発火体験』ブースにもアイプロテクションは用意していませんので、「銃を撃つ時はゴーグルをしないと落ち着かない」という方はご持参ください。
さて、いよいよ発火です。
「ウィーバースタンス」や「アイソセレススタンス 」など両手保持の姿勢で構え、グリップをしっかり握ってください。
リコイルをより感じたい方はワンハンドでも結構ですが、その際にはグリップをキツく握ってください。
とにかく、弾が飛ばないからと言ってイイ加減に握るのはNG。緩いグリッピングは、実銃同様ジャムの原因となります。
サポートハンドの親指を後方へ回す人もいますが、これもNGです。
後退したスライドが親指に接触し、怪我をする恐れがあります。
これはガスブローバックガンでも同様のはずですが、モデルガンのほうがブローバックのキック力が強いため、より注意が必要です。
構えが決まったらトリガーを引き絞ります。
バン!という発火音と同時にスライドが後退し、エジェクションポートからカートリッジが飛び出します。
そう、弾は飛びませんが、カートは飛びます!
TOPのM4系やライブシェルのショットガン、マルシンのカート式などで遊んでいる人でも、発火音やガンスモークと共に排莢されると、ちょっと違う印象を持つはずです。
『モデルガン発火体験』で使用するタニオ・コバの1911系は、モデルガンの中でも快調モデルとして知られているのですが、それでも作動不良(マルファンクション)が発生する事もあります。
作動不良の一例、「ストーブパイプジャム」です。
カートリッジがうまく排出されず、エジェクションポートに挟まり、ストーブの煙突のようになっています。
「新鮮でおもしろい」と、エアガンで経験した事のないジャムを楽しんでくれる方もいましたが、ノートラブルで楽しんでほしい我々としては少々複雑です(笑)。
このように、
カートがうまく排出されない「排莢不良」のほか、
排莢されても次弾がチャンバーにうまく送り込まれない「給弾不良」
トリガーを引いても発火しない「不発」
など、モデルガンでは実銃に起こるのと同じ作動不良が発生します。
このような場合には、スライドを引いて問題のカートリッジを外へ出してしまえば大抵のトラブルはクリアできます。
自分でトライしても良いですし、よく分からない場合にはスタッフに聞きながら行ってください。うまく出来なかったり、自信がなければスタッフに銃を託してもらって結構です。
数年前、クリス・コスタ氏が来日した際にモデルガンを撃つ映像がハイパー道楽にアップされましたが、コスタ氏は実銃と同じハンドリングであっという間にマルファンクションをクリアしていました。あれぐらい素速く扱えるようになるとカッコイイですね。モデルガンは射撃以外の練習が、ほぼ実銃同様に行えるのも魅力のひとつと言われています。
またモデルガン特有の作動不良としてバースト(暴発)があります。
スライドをリリースして初弾をチャンバーに送り込んだ瞬間、または発火・ブローバックしてスライドが戻った瞬間に、次弾が発火してしまう現象です。
後者の場合には、トリガーを1回しか引いていないのに、ババン!と2発(あるいはそれ以上)発火してしまいます。
ちょっとビックリするかも知れませんが、モデルガンではごくたまに起きる現象だと思ってください。
全弾撃ち尽くすと、ガスブローバックガンと同様、スライドがホールドオープンします。
銃口やエジェクションポートから煙が立ち上り、火薬の香りが漂いますので、撃った余韻に浸ってください。
以上、『モデルガン発火体験』ではここまでをお楽しみ頂けます。
発火後は銃のクリーニングをする必要がありますが、それはスタッフが行います。
しかし、将来皆さんがモデルガンを購入したら、発火して遊んだ後に必ずクリーニングをする時が来るので、少しだけ紹介しておきます。
フィールドストリッピング(通常分解)した状態です。
普通はここまでの分解で十分なクリーニングが可能です。
バレルの中に水を通して火薬カスを洗い流したり、フレームやスライドに付着したカスをティッシュや綿棒で拭き取り、仕上げにシリコンオイルを吹いて組み直せば完了です。
面倒くさいと思われるかも知れませんが、慣れればすぐに終わります。
エアガンでもカスタムやチューンを行う人であれば頻繁に分解/組み立てを行うかも知れませんが、中には「買ってからほとんど分解しない」という人もいるかも知れません。
実際問題として、日本製のエアガンは箱出しでも十分な性能ですし、分解してのメンテナンスを一度も行わなくても、問題なく使い続けられる製品ばかりだと思います。
対してモデルガンの場合には、「発火」と「分解&クリーニング」はワンセットです。クリーニングをしないと金属パーツがサビたり、火薬カスが固着して作動不良の原因となります。そう考えると確かにエアガンよりは手間がかかりますが、「実銃と同じ」と考えれば少し楽しくなります。特殊部隊員や軍人、あるいは殺し屋になった気分で銃の手入れをしていると、なんとなくウキウキします(笑)。
普通は遊び終わってからクリーニングを行うのですが、『モデルガン発火体験』では毎回かなりの発火総数に達するため、途中で何度かスタッフがクリーニングを行います。興味のある方は、どんな感じでやっているのかちょっと覗いてみてください。
『モデルガン発火体験』は11月5日のVショー・5階Gun/ミリタリーフロアのF16です。
第1回 モデルガン発火の楽しさを知る
第2回 モデルガンの扱い方(前編)
前回は発火前のモデルガンの扱い方について書きました。後編は発火です。
「トリガーを引くだけ」と言えばそれまでなんですが、ちょっと付随情報なんかも書きたいと思います。
モデルガンは跳弾によって怪我をする可能性がないため、撃つ時もゴーグルなどのアイプロテクションを装着する必要はありません。
準備や後始末など何かと面倒くさいと思われがちなモデルガンですが、この点に関してはモデルガンのほうがお気楽です。
火薬カスが目に入ったり、銃が破損した場合に破片やパーツが顔に向かって飛んで来る可能性もゼロではないため、「モデルガンでもアイプロテクションをすべき」という考えの人もいますが、メーカーが推奨しているわけではありませんし、愛好家の間で広く定着しているルールというわけでもありません。従ってアイプロテクションをせずにモデルガンを発火したからといって、非難の対象になる事はありませんし、現在のモデルガン界では、アイプロテクションをしない方が一般的です。
『モデルガン発火体験』ブースにもアイプロテクションは用意していませんので、「銃を撃つ時はゴーグルをしないと落ち着かない」という方はご持参ください。
さて、いよいよ発火です。
「ウィーバースタンス」や「アイソセレススタンス 」など両手保持の姿勢で構え、グリップをしっかり握ってください。
リコイルをより感じたい方はワンハンドでも結構ですが、その際にはグリップをキツく握ってください。
とにかく、弾が飛ばないからと言ってイイ加減に握るのはNG。緩いグリッピングは、実銃同様ジャムの原因となります。
サポートハンドの親指を後方へ回す人もいますが、これもNGです。
後退したスライドが親指に接触し、怪我をする恐れがあります。
これはガスブローバックガンでも同様のはずですが、モデルガンのほうがブローバックのキック力が強いため、より注意が必要です。
構えが決まったらトリガーを引き絞ります。
バン!という発火音と同時にスライドが後退し、エジェクションポートからカートリッジが飛び出します。
そう、弾は飛びませんが、カートは飛びます!
TOPのM4系やライブシェルのショットガン、マルシンのカート式などで遊んでいる人でも、発火音やガンスモークと共に排莢されると、ちょっと違う印象を持つはずです。
『モデルガン発火体験』で使用するタニオ・コバの1911系は、モデルガンの中でも快調モデルとして知られているのですが、それでも作動不良(マルファンクション)が発生する事もあります。
作動不良の一例、「ストーブパイプジャム」です。
カートリッジがうまく排出されず、エジェクションポートに挟まり、ストーブの煙突のようになっています。
「新鮮でおもしろい」と、エアガンで経験した事のないジャムを楽しんでくれる方もいましたが、ノートラブルで楽しんでほしい我々としては少々複雑です(笑)。
このように、
カートがうまく排出されない「排莢不良」のほか、
排莢されても次弾がチャンバーにうまく送り込まれない「給弾不良」
トリガーを引いても発火しない「不発」
など、モデルガンでは実銃に起こるのと同じ作動不良が発生します。
このような場合には、スライドを引いて問題のカートリッジを外へ出してしまえば大抵のトラブルはクリアできます。
自分でトライしても良いですし、よく分からない場合にはスタッフに聞きながら行ってください。うまく出来なかったり、自信がなければスタッフに銃を託してもらって結構です。
数年前、クリス・コスタ氏が来日した際にモデルガンを撃つ映像がハイパー道楽にアップされましたが、コスタ氏は実銃と同じハンドリングであっという間にマルファンクションをクリアしていました。あれぐらい素速く扱えるようになるとカッコイイですね。モデルガンは射撃以外の練習が、ほぼ実銃同様に行えるのも魅力のひとつと言われています。
またモデルガン特有の作動不良としてバースト(暴発)があります。
スライドをリリースして初弾をチャンバーに送り込んだ瞬間、または発火・ブローバックしてスライドが戻った瞬間に、次弾が発火してしまう現象です。
後者の場合には、トリガーを1回しか引いていないのに、ババン!と2発(あるいはそれ以上)発火してしまいます。
ちょっとビックリするかも知れませんが、モデルガンではごくたまに起きる現象だと思ってください。
全弾撃ち尽くすと、ガスブローバックガンと同様、スライドがホールドオープンします。
銃口やエジェクションポートから煙が立ち上り、火薬の香りが漂いますので、撃った余韻に浸ってください。
以上、『モデルガン発火体験』ではここまでをお楽しみ頂けます。
発火後は銃のクリーニングをする必要がありますが、それはスタッフが行います。
しかし、将来皆さんがモデルガンを購入したら、発火して遊んだ後に必ずクリーニングをする時が来るので、少しだけ紹介しておきます。
フィールドストリッピング(通常分解)した状態です。
普通はここまでの分解で十分なクリーニングが可能です。
バレルの中に水を通して火薬カスを洗い流したり、フレームやスライドに付着したカスをティッシュや綿棒で拭き取り、仕上げにシリコンオイルを吹いて組み直せば完了です。
面倒くさいと思われるかも知れませんが、慣れればすぐに終わります。
エアガンでもカスタムやチューンを行う人であれば頻繁に分解/組み立てを行うかも知れませんが、中には「買ってからほとんど分解しない」という人もいるかも知れません。
実際問題として、日本製のエアガンは箱出しでも十分な性能ですし、分解してのメンテナンスを一度も行わなくても、問題なく使い続けられる製品ばかりだと思います。
対してモデルガンの場合には、「発火」と「分解&クリーニング」はワンセットです。クリーニングをしないと金属パーツがサビたり、火薬カスが固着して作動不良の原因となります。そう考えると確かにエアガンよりは手間がかかりますが、「実銃と同じ」と考えれば少し楽しくなります。特殊部隊員や軍人、あるいは殺し屋になった気分で銃の手入れをしていると、なんとなくウキウキします(笑)。
普通は遊び終わってからクリーニングを行うのですが、『モデルガン発火体験』では毎回かなりの発火総数に達するため、途中で何度かスタッフがクリーニングを行います。興味のある方は、どんな感じでやっているのかちょっと覗いてみてください。
『モデルガン発火体験』は11月5日のVショー・5階Gun/ミリタリーフロアのF16です。