2016年04月01日

9mmダブルキャップ実験

先日来、調整しているタナカのUSPですが、まあまあ快調にPFCで遊べるようになりました。
ところが、なぜか発火音が小さいです。爆音プラグはPFCの潜在能力を引き出して発火音を最大化しているのに、それでも音が小さいというのは、銃の構造的な問題なのでしょうか。
手っ取り早く音を大きくするには、やはりダブルキャップ化です。そこで、以前から試してみたかった事を実験してみました。
それは、BWCのダブルキャップ用インナー
9mmダブルキャップ実験
これを流用し、9mmなど他のカートをダブルキャップ仕様にして発火する事です。
ダブルキャップというと、インナーの上に7ミリキャップを乗せて組み立てる方法がありますが、それだとキャップが抵抗になり、ブローバックのパワーが落ちてしまいます。
しかしBWCの方式はインナーに5ミリキャップを入れてしまうので、キャップが抵抗にならず、従来のCPカートと同じぐらいのパワーで作動するはずだと思うのです。

ケース及びプライマーは、
9mmダブルキャップ実験
C-Tecの9ミリカートを使用します。

ダブルキャップのインナーは、浅くセットするとチャンバーに送り込まれた瞬間にデトネーターが5ミリキャップに当たり、暴発する可能性があります。従ってBWCの.45ACPを組み立てる際には、専用のローダーでインナーを適切な位置まで押し込みます。
今回はどのぐらい押し込めば良いかよく分からないので、適当です。
9mmダブルキャップ実験
指で押し込めるところまで入れました。たぶんこれぐらいで大丈夫です。

テストに使用する銃は、タナカのUSP、デトネーターはマックジャパンのPFC用です。

発火。
9mmダブルキャップ実験
音は大きくなったし、排莢も調子イイんですが、なんかガス抜けが悪い。この写真、インナーに入っているのはマルシンキャップなんですが。
ポートからも火が出ています。このシステムだとあまりポート漏れはないはずなんですけどね。
そうこうしているうちに不発も頻発。私の持っているUSPは、CPカートだともともと不発が発生しがちなんですが、それにしてもテストを続けているうちにまったく発火しなくなりました。

諦めて銃を変更。
タナカのベレッタM9、デトネーターはC-Tecです。
9mmダブルキャップ実験
おっ!これはなかなか調子いい。
…と思っていたら、やはり不発が少し発生します。

不発の原因のひとつと思われる事象が、程なく判明しました。
カートをバラして見ると、
9mmダブルキャップ実験
インナーの5ミリキャップがちぎれています。
通常分解してバレル内をのぞくと、
9mmダブルキャップ実験
キャップの破片が大量に詰まってる!

9mmダブルキャップ実験
これはヒドイ!デトネーターに串刺しになったり、その周辺に詰まったりで、これじゃあ正常に発火できるはずありません。
デトネーターにキャップが突き刺さり、排莢時にちぎれた、という感じでしょうか。
写真はUSPのバレルで、M9のほうはここまでヒドくはなかったんですが、まあ詰まっていました。

いいアイディアだと思ったんですけど、結果としては失敗です。
BWCが9ミリのダブルキャップカートを発売してくれるのを、素直に待つ事にします。
あと、ダブルキャップではありませんが、C-Tecが「マイルドキック」というバージョンの9ミリCPカートを発売したようです。凶暴なC-Tecカートを、どのような方法でパワーを下げているのか分かりませんが、機会があれば入手したいです。


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この記事へのコメント
BWCのダブルキャップは、5mmキャップ発火用のデトネーターの先端の出っ張りは5mmキャップの火薬部分までの長さしかなく、ポリキャップ自体には届かないようになっています。
発火の際にはインナーの外周とデトネーターの外周が接触してブローバックし、5mmキャップは火薬部分のみがデトネーターの出っ張りと接触して発火、ポリキャップ部とデトネーターは触れないようになっています。
そのようにして従来のダブルキャップでよくある、空キャップがデトネーターに突き刺さって抜け出てしまうというのを防いでいるので、その構造でないデトネーターだとキャップ抜けが起こります。
BWCのデトネーターと同じような先端形状の穴開きデトを作成すれば、オリジナルの.45と同じような効果が得られると思います。
Posted by リオ(9パラ好き)リオ(9パラ好き) at 2016年04月02日 01:45
>リオさん
なるほど!BWCデトネーター先端の段差は、キャップに刺さらないための形状なんですね。
試してみて、初めて納得しました。
BWCのインナーの全長を測ったら、従来のインナーと同じぐらいだったので、デトネーターはそのままで
いけると思ったんですが、やはりデトネーターも専用にしないといけないんですね。
ただ、段差を作るためにBWCのデトネーターと同じ太さにすると、一般的な9ミリのCPカートには入らなく
なってしまいます(.380イージーCPでも入らなかったです)。
デトネーターはギリギリまで細くし、カート先端の穴はイージーCPぐらい大きくすれば、なんとか入りそうですが…。
結構難しいものですね。勉強になりました。ありがとうございました。
Posted by T.K.RedT.K.Red at 2016年04月02日 17:32
 
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