2016年02月11日

+Pカートリッジを試す

+Pカートリッジを試す
マックジャパンが、爆音プラグや爆音カートリッジに続くアイテムとして、「+Pカートリッジ」を開発した事は、MJマガジンや輸入品マーケットのブログで紹介されているので、ご存知の方も多いと思います。これはカートリッジのパワーを上げ、発火音をさらに大きくするというチャレンジです。
しかし、「作っても商売にならない」との事で、量産して販売する計画はないようです。一方で、ごく少数だけ輸入品マーケットで試験販売もしていて、先日、輸入品マーケットのサイトを覗いたら、92F用の+Pカートリッジがまだ残っていたので、購入しました。
+Pカートリッジを試す
マルシンのPFCを加工した商品です。

MJマガジンでも紹介されている通り、基本的な仕組みとしては、Fピンを短くし、発火ガスの圧力を高めるというものです。
+Pカートリッジを試す
左が+PカートのFピンで、右がノーマルPFCのもの。+PのFピンのほうが僅かに短いのが分かります。
なぜこれでパワーが上がるのか?
ブローバックのためのエネルギーは、キャップとOリングの間の空間に溜まるガス圧です。従ってFピンを短くして、その空間を狭くすれば圧力が高まるというわけです。ガスではなく、スプリングが挟まっている様子をイメージすれば、分かりやすいです。
強く圧縮されたガスは、爆音プラグによって一気に放出されるため、発火音が大きくなるという理論のようです。

+Pカートリッジを試す
左が+Pカートリッジに付属のプラグで、右はロングタイプの爆音プラグ。Fピンが短いぶんを、プラグで調整しています。

発火はマルシンのベレッタ92FS(シルバーABS)を使用して行いました。
+Pカートリッジを試す
比較のためにノーマルのPFC&爆音プラグでも発火してみました。
結果は、「+Pのほうが少し大きいかもしれない」といったところ。
正直なところ、ノーマルプラグを爆音プラグに変更した時のような、劇的な違いは感じられませんでした。あれは衝撃的でしたからね。
MJマガジンの調べでは、S&W M39で発火した結果、ノーマル&爆音プラグが98dBであるの対し、+Pだと106dB。その差は2.5倍との事です。ノーマルプラグと爆音プラグの差が最大100倍である事を考えると、若干の性能アップであると考える事ができます。
ノーマルPFC&爆音プラグの組み合わせだけでも十分楽しめるという事になりますが、「下宿モデル」と言われ、小さい発火音の代名詞だったPFCの潜在能力を、極限まで引きだそうという取り組みには、ただただ脱帽です。
銃やカートの種類によってもまた結果が変わってくるかも知れません。.45ACPの+Pカートも少数販売しているので、いずれそちらも試してみたいところです。


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この記事へのコメント
勉強になるので、ブログを毎回楽しみのしています。
MJマガジンを買えない処に住んでいるので、ここでの情報は参考になります。

ところで、爆音プラグと爆音カートの違い、というか用途的住み分けが、いまいちよく理解できません。 爆音プラグがあれば、爆音カートは買う必要がないし、爆音カートを買えば、爆音プラグを購入する必要がないのですよね?

USPを7mmキャップ仕様にするならば、マルシンカート+爆音プラグにするか、最初から爆音カートにするか? で混乱してます。
Posted by とんぼ at 2016年02月11日 21:30
>とんぼさん
MJマガジンは、国内在住であれば年間定購読を申し込めば確実に入手できますよ。安いし面白いのでおすすめです。
爆音プラグは、従来のPFCの音を大きくするアイテムで、すでにPFCを持っている方におすすめです。
爆音カートは、マルシンに代わってサードパーティーが作るPFCであると考えて良いと思います。
現在はマルシン純正のPFCを購入しやすい状況ですが、いったんメーカー在庫がなくなると、再生産まで
入手困難な時期が続く事が多いのです。そのような状況を打開するために、爆音カートが作られたそうです。
爆音カートを買えば、別途プラグを購入する必要はありませんし、カート自体にもマックジャパンならではの
工夫が施されています。
ただ、爆音カートは様々な銃で使用する事を想定した汎用型を目指しているため、銃によっては調整や加工が
必要となる場合があります。
例えば92F用のPFCと比較すると、全長も径も1mm程度小さいです。それが良い銃もありますが、
相性の悪い場合もあります。
USPはエジェクションポートが小さいので、92F用のPFCだと排莢がやや不安定で、モデルガンパーツショッ
プM9の、2015年10月24日のブログにある調整をしたほうが良さそうです。私はまだ試していませんが、
近々やってみようと思います。
爆音カートの場合は、全長が短いのでPFCよりも安定して排莢する感じがします。
ただ、見た目はPFCのほうがリアルなので、このへんは好みだと思います。
いずれの場合もデトネーターは専用の物が必要で、PFCを使用するなら、マックジャパンの変換デトネーターを、
爆音カートを使用するならモデルガンパーツショップM9のオーダー商品を使う事になります。
Posted by T.K.RedT.K.Red at 2016年02月12日 12:17
>T.K.Redさん
非常に丁寧な回答ありがとうございます。
私は香港在住なので、MJマガジンは買えないんですよ。 月刊GUNやコンバットマガジンは香港の書店で売られています。 モデルガンの記事が多いMJマガジンは、発火派の人にはありがたい雑誌みたいですね。

アドバイスを参考に、爆音カート+M9のカスタムデトを試してみるつもりです。 でも最近は爆音カートも品薄みたいですね。

私は普段は香港のモデルガンショップで購入し、日本でしか手に入らない物は、海外発送してくれるネットショップから入手してます。
Posted by とんぼ at 2016年02月12日 19:32
>とんぼさん
香港在住でしたか。台湾では華山玩具のモデルガンなど目にした事がありますが、香港にお住まいでも
モデルガン趣味を続けられるんですね。
輸入品マーケットのサイトでは海外発送に関して言及されていないようですが、ダメもとで一度ご相談されてみては
いかがでしょうか?送料がかなり高くついちゃうかも知れませんが。。。
爆音カートは、現在は品薄ですが、2月下旬に再販されるようですよ。
Posted by T.K.RedT.K.Red at 2016年02月13日 21:38
香港ではモデルガンは「キャップ・ガン」という名前で売られてます。  でも、キャップ火薬は規制で販売されていないので、日本帰国の際にゴホッ、ゴホッ!!
Posted by とんぼ at 2016年02月14日 20:51
 
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