2016年06月11日

改良型・爆音プラグ

CAW製デトニクスをPFC&爆音プラグで発火する挑戦を続けています。
前回は、ロングタイプの爆音プラグよりも、さらにロングな+Pカートリッジ用の爆音プラグを使用しました。
理由は、CAWデトニクスの(というよりMGCガバメントの)デトネーターは先端が細く、プラグが深くはまってしまうためです。深くはまると、デトネーター+プラグの全長が短くなるので、不発が起きたり、パワーが落ちたりします。
これを解消するために長いプラグを使用したというわけです。
その結果、不発は減りましたが、ブローバックパワーがもうひとつです。おそらく、プラグが長くなった事でカート内でのピストンストロークが短くなったためだと思われます。

ここまでは前回の記事で書きましたが、最後に「プラグを加工すれば解消できそう」とも記しました。
その改良案は、次の通りです。

プラグ上部の外周(赤く示してある部分)を削り、のような形状にするというアイディアです。
これでパワーが上がると思うのです。
その仕組みを簡単な図にしました(寸法は適当です)。

赤矢印が、キャップとプラグの移動距離で、これがスライドを後退させるパワーというわけです。
(1)は通常の爆音プラグ使用時。
(2)が長い爆音プラグを使用した時。ストロークが短く、十分にパワーを発揮できません。
(3)が改良型プラグ。全長は長いですが、削った部分が弾頭の穴に入り込み、その分、ストロークが稼げるわけです。
このようなプラグをボチボチ作ろうと考えたのですが、私の思いつく事などマックジャパンさんにはお見通しだったようで、前回の記事を書いた翌日には、私が考えた通りのプラグを試作し、送ってくださいました(ありがとうございます!)

今回作ってくださったのは3種類で、すべて全長は同じですが、細く削った部分の長さが違います。

全長はどれも+Pカート用と同じ5.5mmで、削った部分の長さは、左から0.5mm、1.0mm、1.5mmです。
マックジャパンさんの見立てでは、パワーアップを実感するには1.5mm必要との事で、短いものでは変化は感じないだろうとの事です。

下の写真は、通常のプラグを弾頭側いっぱいまで押し込んだ状態と、改良型1.5mmストロークを押し込んだ状態です。

右の改良型のほうが、前方へ飛び出ているのが分かります。このストローク分、デトネーターを押して強くブローバックできるわけです。

発火テストはCAWのデトニクスと、MGCのリアルサイズカートを使用するガバメント(いわゆるGM12)で行いました。
この改良型爆音プラグは、CAW製デトニクスだけでなく、同一形状のデトネーターを使用する、MGCのあらゆるガバメントに対応する可能性を秘めているからです。

結果は、マックジャパンさんの予想通り、0.5mmストロークと1.0mmストロークでは違いはあまり感じず、1.5mmストロークでは確かにパワーが上がり、排莢の勢いも増しました。
しかし、先日+Pカート用プラグで発火した時は起きなかった不発が、今回は何度か起きました。
どうやら、プラグの全長がこれでも少し短いようです。

デトネーターの付いたバレルにカートをセットし、プライマーを押し込んだ時の写真。

左はマルシンガバに爆音プラグショート。これなら不発は起きません。
右がMGCガバに今回のプラグ。マルシンよりも少し深く押し込めます。このストロークだと、不発が起きる/起きないのギリギリのラインだと思います。プラグの全長をあと0.5mm長くし、そのぶん加工箇所も0.5mm長くすれば不発は解消され、パワーも確保できそうです。

先にも書いた通り、このプラグがうまく完成すれば、リアルサイズカートを用いるMGCのガバメントをPFCで発火できるようになるはずです。どんどんパーツの入手が困難になる一方のMGCのガバメントは、なるべくローパワーのカートで遊んで、破損を回避したいところです。

またマルシンのベレッタ92系などMGCガバ以外の機種についても、今回紹介した加工を従来の爆音プラグに施せば、パワーを上げる事ができるはずです。もしパワー不足を感じるなら試してみる価値はあると思います。
削る長さを長くすればするほどパワーが増すはずですが、ピストンストロークを長くしすぎると発火のエネルギーがそこに消費されるので、発火音や火花は小さくなるはずです。そうなると何のための爆音プラグなのか分からなくなってしまうので、まあほどほどが良いでしょう。

この改良型・爆音プラグについては、もう少し研究を続けます。
  

Posted by Red at 00:04Comments(0)モデルガン