2016年02月09日

さらばあぶない刑事を観た


日曜日に『さらばあぶない刑事』を観賞してきました。
非常に楽しみにしていた映画で、そして期待に違わぬ出来でした。
あまりにも慣れ親しんだシリーズだけに、映画前半は観ていても「最後」だとか「懐かしい」という思いはなく、「いつものあぶない刑事」という印象。
ただユージがランニングショットの旋律に乗ってダッシュするあたりから、万感胸に迫ってきました。
メモリアル的要素もふんだんに盛り込まれていますが、ストーリーは非常にシンプルというか正統派という印象。これには正直、安心しました。
近年のあぶない刑事映画は、特にクライマックスあたりに、悪ふざけとも言えるような荒唐無稽な描写が多くなり、それが映画全体の質を下げていたように思います。
前作「まだまだあぶない刑事」なんて、映画冒頭はツボを押さえたシーンの連発で引き込まれたものの、途中から一気に失速。クライマックスにはキャストが一堂に会し、ストーリーの辻褄を合わせるために「実は俺は●●なんだ」とか「あの時、実は●●だった」と口々に説明するという、ダメ映画の見本のような展開。しかも背景がバレバレの合成で、「途中で予算が足りなくなったの?」と勘ぐってしまうような残念な仕上がりでした。
閑話休題。
今作は、テレビ版の「あぶない刑事」、もしくは映画3作目あたりまでに似た印象を受けました。あとでパンフレットの舘さんのインタビューを読んだら、「原点回帰」を目指してストーリーを作り上げたとあり、納得しました。
銃についても触れておきましょう。
今回のタカ・カスタムはすでに雑誌の記事や広告で紹介されている通り、エラン製。途中、スライドがキラッと妖しく青光りする場面もあり、心奪われます。ショットガンはM31とパンフレットに書かれていますが、M870にも見えます。旧作でMGCのM31をベースに作ったM870が使われているので、それかも知れません。ただしグリップ、フォアグリップの色は異なります。
ユージはS&W M10。観賞前にその事を知り、「原点回帰ならローマンだろ!」と思っていましたが、実際に映画を観ると、なかなか渋くて現在のユージには合っていると感じました。スナッブノーズを華麗に操る姿は、「セクシー」というより、もはや「いぶし銀」ですね。

これが「最後のアクション刑事ドラマ」かも知れないと思うと少々寂しいですが、何はともあれ、楽しめました。劇場で観て良かったです。直撃世代はもちろん、そうでない世代にも見てもらいたいです。

  

Posted by Red at 23:01Comments(5)映画・テレビ